- 2025/05/02 掲載
米ISM製造業景気指数、4月48.7 関税コストで5カ月ぶり低水準
市場予想は48.0。3月は49.0に低下し、3カ月ぶりに拡大・縮小の分岐点となる50を割り込んでいた。
今回の統計はトランプ大統領が4月2日に大規模な相互関税措置を発表した後の期間が対象。製造業は輸入原材料に大きく依存しているため、規制緩和と利下げへの期待で底上げされていた回復は短命に終わった。
構成指数では、先行指標となる新規受注が47.2と、前月の45.2から改善。前月は2023年5月以来の低水準を付けていた。
ただ、供給業者の納入ペースは悪化。供給業者の納入を示す指数は55.2。前月は53.5だった。同指数は50を超えると納入が遅延していることを示す。
納入ペースが鈍化する中、支払い価格は69.8と、前月の69.4から上昇し、22年6月以来の高水準を付けた。
雇用指数は46.5と、前月の44.7から改善。拡大・縮小の分岐点となる50はなお下回っているものの、雇用縮小ペースが緩和したことが示された。
4月は輸入を示す指標が昨年12月以来、初めて低下。関税措置を回避するための輸入の前倒しが続いた兆候はみられなかった。
商務省が前日発表した第1・四半期の実質国内総生産(GDP)速報値は年率換算で前期比0.3%減。トランプ大統領が打ち出す関税措置を前に、企業による大量の駆け込み輸入があったことが響き、22年第1・四半期以来のマイナス成長に陥った。
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