システム障害、原因究明至らず＝調査継続、金融庁に報告へ―みずほ

みずほ銀行などで２０日にかけ発生したシステム障害をめぐり、同行が金融庁に対し、障害の原因についてなお時間をかけて調査する方針を報告することが３０日、分かった。複数の関係者が明らかにした。金融庁は３１日までに障害の原因や対応の経緯などについて報告を命じていたが、原因の究明には至らなかった格好。原因の特定が長引けば、信頼回復への取り組みも遅れることになる。

今年に入り５回目となる障害は、１９日午後９時ごろ、基幹システムと営業店の端末をつなぐシステムで発生。バックアップが数回にわたり稼働せず、みずほ銀とみずほ信託銀行の全店舗の窓口で２０日午前、振り込みや入出金の取り扱いができなくなった。

金融庁に対する報告では、発端となったハードウエアの故障やバックアップに切り替えられなかった原因について、調査継続の考えを示す。みずほフィナンシャルグループのシステム担当責任者は２０日の記者会見で、今回の障害に関し「かなり複雑な壊れ方をした」と指摘しており、再発防止に向けて時間をかけて調査すべきだと判断した。

一方、顧客への周知が営業開始の３０分前となったことについても、経緯を検証。顧客対応が適切だったのか、在り方を再検討する意向を示す方針だ。また、バックアップへの切り替えの判断や想定外の故障に対する訓練が適切に行われていたかなど、システムの運用面についても検証していく。

【時事通信社】