- 2021/09/14 掲載
中国恒大の債務問題、同業他社の借り換えにも影響広がる見込み
中国恒大を巡っては、銀行融資の利払いや金融商品の償還に対する懸念からこの1週間で債券や株式が一層売り込まれている。
S&Pグローバル・レーティングスは、債券市場のボラティリティーが一部デベロッパーのリファイナンス(借り換え)状況を悪化させると指摘。自社が格付けを行っているデベロッパーは向こう12カ月に、オンショアとオフショアで計4800億元相当の返済期日を迎えると付け加えた。
債務返済への懸念から今月格下げされた民営デベロッパーの広州富力地産とキン苑置業は債券利回りが30%を上回っており、市場での資金調達力が弱まる兆候となっている。
マッコーリー・キャピタルのエコノミスト、ラリー・フー氏(香港在勤)は「不動産セクターは圧力にさらされており、一部デベロッパーは破綻リスクにさらされている。債券市場はそうした現実を反映している。向こう数カ月でさらにデベロッパーが破綻するだろう」と語った。
ナティクシスのエコノミストはノートで「中国恒大からその他デベロッパーへの波及はハイイールドおよび民営の債務者でより明確になるだろう。債券価格に関する限り、国有デベロッパーや銀行への影響は限定的だ」とした。
国有デベロッパー、保利発展控股集団のドル建て2023年2月償還債は13日、額面価格に対して3%近くのプレミアムで取引されており、利回りは1.78%。
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