- 2025/05/02 掲載
コンサル「大失業時代」がいよいよ現実に? OpenAI「Deep Resesarch」のヤバい背景
「コンサルはもう不要」のリサーチ力?
OpenAIがDeep Researchをリリースしたのは2025年の2月3日。人間の質問の意をくんで、専門家顔負けの高度な調査とレポーティングを提供する。それが市場に衝撃を与えた。たとえば「日本の電力市場における再生可能エネルギーの成長可能性と課題」のような複雑なテーマであっても、人間が数時間かけて調査するような内容を数分から十数分程度で提供できる。
生成AIが登場した際、「単純な事務仕事はAIに奪われる」と言われ、高度な知的業務であるコンサルタントやテクニカルライターなどはひとまず安泰と思われた。それが、いとも簡単に崩されたと言える。
コンサルタント業界には「調査レポート作成」という仕事がある。企業が必要とする市場調査を代理で行ってレポートを作成し、販売する。「業界白書」と銘打って市販されるものも多く、数万円から数十万円の値段がつく。
Deep Researchは、これに匹敵する内容を十数分でまとめる。経済新聞や業界専門誌に掲載されるような、トレンド解説記事や技術解説記事も作成できる。コンサル業やライター業という知的職業が近い将来失業の危機にあるとも言える。
これは生成AIが世界を大きく変える最初の現実的なインパクトであり、利用者側だけでなく生成AI業界にも影響を与えた。

OpenAIの発表から10日あまりで、AI検索の祖であるPerplexity、イーロン・マスクのxAI、グーグルなどが次々と参入し、マイクロソフトも4月から「Reseacher」の提供を開始した。 【次ページ】Deep Researchを支える「3つの技術」
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