- 2022/06/08 掲載
ウェザーニューズ、電力市場向けに高精度な風力発電量予測サービスを提供開始
当社は、AIを用いた新たな風力発電量予測モデルをウェザーニューズ フランス(パリ)で開発し、4月から欧州向けに風力発電量予測サービスの提供を開始しました。すでに、ポルトガルの電力会社 REN(本社:リスボン、CEO:Rodrigo Costa)から全国136か所の陸上風力発電所の発電量予測を受注し、4月1日から運用を開始しています。欧州の気象会社8社が入札に参加し、RENによる精度検証トライアルの結果、当社との契約に至りました。
今回、再生可能エネルギーの普及が最も進むEUの市場に対応する先端技術を導入し、日本でサービスを展開します。発電所の過去の発電量実績データと気象データをAIで学習させた風力発電量予測モデルに、日本の1kmメッシュの風の予測データを入力することで高精度に予測します。欧州と同等の高品質なサービスを必要とする、発電・送電・配電や小売などエネルギー事業の皆様からのお問い合わせをお待ちしています。
「風力発電量予測」に関するお問い合わせはこちらから https://biz.weathernews.com/wxtech-windpower/
◆ポルトガルの電力会社RENに風力発電量予測を提供
Redes Energeticas Nacionais(REN)は、ポルトガルの風力発電所から供給される全電力の送電を担う電力会社です。今回、RENは136か所の陸上風力発電所から供給される全ての再エネ(発電総量4.5GW)に対して、当社の風力発電量予測の導入を決定しました。4月1日に運用を開始し、15分間隔の風力発電量予測を7日先まで提供しています。なお、発電所の増設が計画されていることから、RENで送電する電力量は今後さらに増加する見込みです。
RENなどの送電事業者は、風力発電事業者が発電した電力を自社の送電網を通じて需要家や一般消費者に供給します。このとき送電網に流入する再エネ発電量と需要量を想定して、需要と供給のバランスを維持することで送電品質を維持しています。発電供給量と需要の計画の誤差分は、市場から調達するか自社の予備調整力で補完する必要があり、再エネを含む発電供給量と需要の差が少ないほど送電運用コストが軽減されることから、精度の高い再エネ発電量予測が求められています。
また、RENはポルトガルにおける風力や太陽光発電などの再エネ供給の成長を支援することや、送電事業者として環境負荷を低減することにコミットしています。将来的には、再エネ発電所から提供される気象や発電量の実績データをリアルタイムで処理することで発電供給量の予測や需給バランス運用の精度を向上させ、出力抑制の最小化を図っていく予定です。
さらに、RENではこれらの取り組みを促進するために新しく整備される法制度への対応も今後のテーマとなっています。
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