• 2026/04/21 掲載

【Copilot】レポート作成の常識が激変…GPTとClaudeの「合わせ技」が想像を超えた

連載:Copilot for Microsoft 365で変わる仕事術

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Microsoft 365 Copilotに、レポート作成の常識を覆すかもしれない2つの機能が登場しました。それが、マイクロソフトが3月30日、リサーチツールエージェントに加わる新機能として発表した「Critique(クリティーク)」と「Council(カウンシル)」です。どちらもGPTとClaudeという複数のAIモデルが組み合わさって動作するのが特徴ですが、その目的はまったく異なります。使い分けを知るだけで仕事のアウトプットが劇的に変わります。今回は、この2つの機能の概要とともに、実際に触れてみた印象や、場面に応じた使い分けについて、筆者なりの考えを紹介します。
執筆:内田洋行 太田 浩史

内田洋行 太田 浩史

1983年生まれ、秋田県出身。2010年に自社のMicrosoft 365(当時BPOS)導入を担当したことをきっかけに、多くの企業に対してMicrosoft 365導入や活用の支援をはじめる。Microsoft 365に関わるIT技術者として、社内の導入や活用の担当者として、そしてひとりのユーザーとして、さまざまな立場の経験から得られた等身大のナレッジを、各種イベントでの登壇、ブログ、ソーシャルメディア、その他IT系メディアサイトなどを通じて発信している。

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CritiqueとCouncilはどんな新機能なのか
後ほど詳しく解説します

「Critique」とは? レポートの“品質”が激変する

 まず「Critique」から見ていきます。英語のCritiqueには、批評・講評・評価といった意味があります。リサーチツールエージェントのCritiqueも、まさにその言葉通りの発想で作られています。

 これまでのリサーチツールエージェントは、1つのモデルが調査の計画から情報収集、要約、文章化、最終整理までを一気通貫でこなしていました。Critiqueはここを変えています。生成と評価を、それぞれ別のモデルで分担する仕組みです。

 マイクロソフトの説明によれば、1つのモデルが調査と初稿作成を担当し、別のモデルがその内容をレビュー・改善してから最終レポートを仕上げる構成になっています。利用されるモデルはアンソロピックのClaudeとOpenAIのGPTを含む複数とされていますが、実際の画面表示を見る限り、調査・初稿作成をGPTが、レビュー・改善をClaudeが担っているようです。

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【画像付き記事全文はこちら】
リサーチツールエージェントのモデルピッカーで「自動」が選択されている場合はCritiqueモードで動作し、GPTが作成した回答をClaudeがチェックしたのちユーザーに結果が表示される
(画像:筆者提供)

 別のモデルにレビューを任せることで、ユーザーの意図にきちんと応えられているか、必要な示唆や結論が含まれているか、主張が明確な根拠と引用に支えられているか、といった点をより厳しくチェックできるようになります。レポート全体の品質を底上げしようという狙いです。

 今後はCritiqueがリサーチツールエージェントの既定の動作となり、ユーザーが特別な操作をしなくても、モデルピッカーで「自動」を選ぶだけで利用できます。マルチモデルの価値をアピールしながらも、ユーザーにそれを意識させすぎない設計になっている点は、マイクロソフトのマルチモデル戦略の特徴の1つだと感じます。

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Critiqueモードの回答の出力は、以前のリサーチツールエージェントと変わらないが、出力の上部にGPTとClaudeの両方を利用したことが表示されている
(画像:筆者提供)

 実際に触ってみると、画面の見え方はこれまでとほぼ変わりません。調査の進ちょくが表示される流れも、レポートの見え方もこれまでのリサーチツールエージェントと同じです。

 ただ、以前より「もっともらしいが不確かな情報」が抑えられている印象は確かにあります。もっともこの効果は、実務においてさまざまな場面で繰り返し利用し、引き続き見ていく必要がありますが、ユーザーにとってはわかりやすいメリットがあるアップデートだと思います。

「Council」とは? 視点の拡張&論点の整理

 続いて「Council」です。評議会・協議会といった意味の単語で、Critiqueとはかなり性格が違います。

 Critiqueが「1本のレポートをより良く仕上げる」方向だとすれば、Councilは「複数のレポートを並べて比較する」方向の機能です。1つの調査指示に対して、OpenAIとアンソロピックのモデルがそれぞれ独立してレポートを作成し、その結果を横に並べて確認できます。

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ユーザーからの調査依頼に対して、GPTとClaudeの両方が同時に走り、ユーザーはそれぞれの回答を見比べることができる
(画像:筆者提供)

 「どちらが正しいか」を決めるというより、「どこが一致していて、どこが違うのか」を明らかにすることを助けてくれるものです。

 同じテーマで異なるレポートを同時に得ることで、多角的な視点を得られたり、片方のモデルが見落としていた観点を補えたりします。また、モデルによって結論が分かれる個所を見つけることで、解釈の割れやすい論点が自然と浮かび上がってきます。

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GPTとClaudeのレポートで一致している点、不一致している点はどこであるかなどをまとめて出力してくれる
(画像:筆者提供)

 そもそも、なぜ同じ質問に対してモデルによって答えが変わるのでしょうか。

 OpenAIとアンソロピックのモデルは、学習に使ったデータの範囲や量、推論のアプローチなど、設計思想のいたるところで異なります。同じ問いに対して、強調する観点や結論の導き方がずれることは珍しくありません。Councilはこの「ずれ」をむしろ積極的に活用する発想だと考えられます。モデル間の違いをノイズとして排除するのではなく、判断材料として並べて見せてくれる点が、この機能のユニークなところに感じました。

 実際に動かしてみると、画面の見え方もこれまでとは明らかに違います。2つのモデルが同時に走っているのが見えて、結果にはそれぞれのレポートに加えて、一致点や相違点をまとめた要約が表示されます。

 なお、Frontier Programにおける現時点の日本語UIでは「モデル会議」と表示されており、モデルピッカーで切り替えることで使えます。

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Councilモードは、モデルピッカーから「モデル会議」を選択することで利用できる
(画像:筆者提供)
【次ページ】Critique・Council、どう「使い分ける」べき?
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