- 会員限定
- 2026/04/25 掲載
米Anthropic調査「プログラマーはAIに職を奪われる、バーテンダーへ転職がおススメ」
AIは組織の生産性向上に寄与せず、コスト削減のツールに
米Anthropicが発表「AIに奪われる職業と奪われない職業」
米Anthropicは、大規模言語モデルが労働市場に与える影響を測定する新指標と、自社AIモデル「Claude」のユーザー8万1000人を対象とした調査結果を公表した。調査報告書ではAIによる影響の受けやすさを数値化した「曝露度」という独自の指標を設定し、AIの普及が仕事の生産性に与える影響と雇用リスクの実態を数値化した。調査報告書によると文章作成やデータ処理、ソフトウェア開発など、パソコン上で遂行するタスクの割合が高い職業ほど、AIによる置換リスクが上昇する。AIへの曝露度が高い層には、プログラマー、データ入力作業者、カスタマーサービス、金融アナリストなどが挙げられている。このAIによる影響を受けやすい層の特徴として、年齢層が高く、高学歴かつ高所得の女性が多数含まれている。
対照的に、現行のAI技術はデジタル環境での情報処理に特化しており、物理空間で完結する業務に対する代替能力を持たないため、全体の約3割の労働者は、AIの普及による影響をほとんど受けないことが判明した。この3割に該当するのは、対面での顧客対応や物理的な操作を伴う身体作業を主体とする職業に従事する人々である。具体的には料理人、バイク整備士、ライフセーバー、バーテンダー、洗い場スタッフといった職が挙げられた。
このデータは、米国労働統計局の2024年から2034年にかけての雇用予測と合致している。曝露度が10ポイント上昇するごとに、該当職業の雇用成長予測は0.6ポイント低下する。デジタル領域の業務比率が高い職業ほど、将来の労働市場における人員拡大の余地は消滅するとされている。
こうしたAIの急激な進化は、人間にタスク処理の高速化をもたらすと同時に、深刻な雇用不安を引き起こしている。ユーザーの回答データから、AIの活用によって業務の処理速度が上がり、担当可能な作業範囲が拡大したと実感する層ほど、逆に自身の仕事がAIに奪われる危機感を強く抱いている実態も明らかになった。
実際にコーディング作業でAIを多用するソフトウェアエンジニアは、他の職業に対して自身の業務代替に対する不安水準が著しく高い。一部の個人はAIを利用して新たな業務を開拓し、そこから新たな収入を獲得し短期的には恩恵を享受している。しかし、仕事の進行が加速し、AIがタスクの多くを担う実体験そのものが、失職の恐怖を増幅させている現状も明らかになった。
AIは組織の生産性向上にほとんど寄与していない事実
またAIによる業務効率化は、個人では一定の成果をあげているものの、組織全体の生産性向上や業績拡大にほとんど寄与していないことも判明した。個人がAIを活用して作業時間を短縮し、業務範囲やタスクの処理量を増やしても、その分業務量が増加し、労働時間や残業が増えるという「生産性のパラドックス」も明らかになっている。AIによる生産性向上も組織単位での価値創出にはあまり直結しておらず、組織内のタスクがAIに代替されることで、企業は新たな採用を抑制する動きを見せている。
今すぐビジネス+IT会員に
ご登録ください。
すべて無料!今日から使える、
仕事に役立つ情報満載!
-
ここでしか見られない
2万本超のオリジナル記事・動画・資料が見放題!
-
完全無料
登録料・月額料なし、完全無料で使い放題!
-
トレンドを聞いて学ぶ
年間1000本超の厳選セミナーに参加し放題!
-
興味関心のみ厳選
トピック(タグ)をフォローして自動収集!
AI・生成AIのおすすめコンテンツ
AI・生成AIの関連コンテンツ
PR
PR
PR