- 2022/09/20 掲載
米宅配業界、今年の年末商戦期は一転サービス供給過剰問題に直面
宅配サービスが最繁忙期を迎えるのは感謝祭の週末から年末まで。昨年、フェデックスやユナイテッド・パーセル・サービス(UPS)などの各社は、消費者が巣ごもりをやめて買い物に出かけ始め、同時に食品や燃料などの値上がりで必需品以外の消費需要が鈍化する中でも、人員と設備の増強を続けていた。
コンサルティング企業シップマトリックスのサティシュ・ジンデル社長によると、その結果として宅配業界は年末商戦期に1日当たり1億1000万個の荷物を取り扱えるまでに供給能力が高まり、サービス需給は1日当たり1800万個の供給超過状態になる恐れが出てきた。ジンデル氏の予測は、業界から注目されている。
2020年と昨年の年末商戦期のサービス需給はそれぞれ720万個と130万個の需要超過だった、と同氏は指摘した。
同氏は、各社が今年の年末商戦期の雇用を減らさない限り、こうした需給悪化が財務面でマイナスになりかねないと警告する。家庭向け宅配サービスの利益率が低下する一方で、臨時採用コストを賄うのが難しくなっているからだ。
フェデックスは先週、世界全体の宅配需要が想定よりも鈍化しつつあり、労働時間短縮と集配センターの統合を通じてコスト圧縮を進めると表明した。
UPSの広報担当者は、年末商戦期の採用人員規模を10万人強と昨年並みにする計画を維持していると述べた。
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