- 2022/09/30 掲載
鉱工業生産、8月は2.7%増 部材供給不足の緩和で判断引き上げ
[東京 30日 ロイター] - 経済産業省が30日公表した8月の鉱工業生産指数(2015年=100、季節調整済み)速報値は前月比2.7%増で、3カ月連続のプラスとなった。部材供給不足が緩和される中で、半導体製造装置などの生産が増加した。ロイター集計民間予測は前月比0.2%増だった。
企業への聞き取りに基づく先行きの生産予測は、9月が前月比2.9%増、10月が同3.2%増だった。
基調判断は「緩やかな持ち直しの動き」と、7月の「生産は一進一退」から上方修正した。
全15業種のうち10業種が上昇した。もっとも伸びが大きかったのは半導体や液晶製造装置などの生産用機械で、建機や物流関連も伸びた。鉄鋼・非鉄、化学工業なども指数を押し上げた。
一方、5業種が前月比で低下。半導体メモリーなどの電子部品・デバイス、自動車、無機・有機化学が減産となった。
半導体メモリーの減少はスマートフォンやパソコン向け需要の減少が影響した。自動車は上海ロックダウン解除による6、7月の増産が一服した。
ロックダウン解除による製造業全体の生産回復が続いているが、半導体などは減産となっており海外経済動向の注視が必要と、経産省ではみている。欧米の金利上昇も「設備投資コスト上昇につながり、(海外需要が)厳しくなる可能性がある」(経産省幹部)と懸念される。
9月の生産計画で、企業側予測には上振れ傾向があるため、これを勘案した補正値は前月比1.2%減となっている。
*経産省の発表資料は以下のURLでご覧ください。
http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html [http://www.meti.go.jp/statistics/tyo/iip/index.html]
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