- 2022/10/03 掲載
インド、EUとのFTA実現なら輸出拠点化も=独メルセデス責任者
FTA交渉は2007年に始まったが、自動車でのインドの市場開放拡大を求めるEUの要求などを巡って進展が遅れ、13年に中断。今年6月に再開し、来年末までの完了を目指している。
シュウェンク氏はFTAによりインドは競争力が上がり、同社が車を生産する他市場よりも優位になると指摘。「これは間違いなく追い風になる」と述べた。インドで一つのモデルの車を作り、それを世界中の市場に輸出するのは「一つの戦略になり得る」と強調。ただ、EUに懲罰的なコストなしに輸出できなければ、たとえば同社のハンガリー工場の生産と太刀打ちできないと説明した。
メルセデスはこの日、同社がインドで初めて現地生産する電気自動車(EV)として旗艦のSクラスセダンのEV版EQS580を発売。シュウェンク氏は「インドでの生産を向こう8─10年ですべてEV化したい」とし、今は国内販売を主眼として工場を建設しているものの、需要動向次第で増産する意向を示した。
工場1カ所で1モデルを生産するには年産15万─20万台の規模が必要になるとの考えも示した。同社は高級車メーカーとしてはインド市場最大だが、販売はピークの2018年で1万5500台、昨年は1万1242台にとどまる。インドで売れる車はおおむね小型で安価な車が主流になっている。
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