- 2022/11/15 掲載
気候変動オペ、脱炭素化への取り組み後押しを期待=黒田日銀総裁
黒田総裁は、エネルギー価格高騰の試練に直面しながらも「脱炭素化の目標の実現に向けたさまざまな取り組みを具体的に実行する新たなフェーズに移ってきている」と指摘。日銀として引き続き、金融機関や市場参加者とともに気候変動問題への取り組みを強力にサポートしていきたいと語った。
日銀は金融庁と共同で、気候変動リスクが銀行や損害保険会社の財務面に及ぼす影響を分析し、今年8月に報告書を公表した。
この取り組みは定量的な分析を主眼とせず、分析手法の改善に向けた課題発見を主目的としたが、黒田総裁は「そもそも気候変動や脱炭素化の取り組みが社会・経済・金融に与える影響は、長期かつ膨大な範囲に及ぶほか、複雑で不確実性が大きいため、シナリオ分析の精緻化・高度化には限界がある」と説明。金融機関に対しては「不確実性を十分に認識しつつ、シナリオ分析などを通じて気候関連金融リスクの総合的な把握に取り組むとともに、取引先企業に対して気候変動対応のために必要な行動を促していくことが重要だ」と述べた。
(和田崇彦 編集:田中志保)
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