- 2022/11/29 掲載
午後3時のドルは小幅安138円半ば、リスク選好地合い回復
仲値にかけては実需のドル買いフローが入ったとみられ、じりじりと上昇。また、長期勢を中心にショートカバーが入り、ドルは一時139.35円付近まで値を伸ばした。
しかし、中国が新型コロナウイルス対策について会見を開くとの情報が伝わると上げが一服。中国株やオフショア市場の人民元が持ち直したことからリスク選好地合いが回復し、豪ドルなどクロス円が上昇するとともに、リスク回避のドル買いも後退し、ドル/円は上げ幅を縮小した。
中国の国家衛生健康委員会は声明を発表し、同委員会と疾病予防管理を担当する機関の代表者が29日の0700GMT(日本時間午後4時)から新型コロナウイルスに関する記者会見を開くと明らかにした。
前日の海外市場では、米セントルイス地区連銀のブラード総裁がインフレ抑制に向け制約的水準まで金利を引き上げるとの考えを示したほか、ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は24年まで利下げに着手しないなど、タカ派的な発言が相次いだ。
みずほ銀行のチーフマーケットストラテジスト、鈴木健吾氏は「今週末から(FOMC=連邦公開市場委員会の)ブラックアウト期間に入る前に、インフレと利上げを一定程度織り込むと強気になりやすい市場にくぎを刺した」と指摘。あすのパウエル米FRB議長の講演内容次第となるものの、来週いっぱいは金利が下がりづらくなり、ドル/円も上方向に向きやすいとみている。
12月2日発表の米ISM製造業景況指数や雇用統計を控えて内容を見極めたいとの見方から、様子見ムードも強い。クレディ・アグリコル銀行の資本市場本部シニア・アドバイザー、斎藤裕司氏は、「経済指標の内容次第で今後の利上げペースの思惑が交錯しやすく、(ポジションを)一方向に傾けづらい状況」とし、138円ー139円を中心としたレンジ取引が続きやすいとの見方を示した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 138.51/53 1.0385/89 143.87/91
午前9時現在 138.71/73 1.0342/46 143.47/51
NY午後5時 138.94/97 1.0337/41 143.64/68
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