- 2026/04/02 掲載
ヘッジファンド、3月は過去4年で最悪のドローダウン=ゴールドマン
[ニューヨーク/香港 1日 ロイター] - ロイターが確認したゴールドマン・サックスの1日のプライム・ブローカレッジ・リポートによると、世界のヘッジファンドは3月に月間ベースで2022年1月以来最悪の「ドローダウン」に見舞われた。ドローダウンは運用資産が最高値から底値までどれだけ下落したのかを示す指標だ。米・イスラエルとイランの戦争が引き起こした市場の激しい価格変動が株式市場を直撃し、運用成績の足を引っ張った。
ヘッジファンドは通常、高額な手数料を設定する理由として、市場を上回る投資収益を目指すことを掲げている。しかし、今年第1・四半期はS&P総合500種が4.63%、ナスダック100指数が4.87%とそれぞれ下落し、多くのヘッジファンドは苦戦を強いられた。
複数の富裕層家族の資産を管理する資産管理会社エルレン・キャピタル・マネジメントのマネージング・パートナーのブルーノ・シュネラー氏はヘッジファンドの全体状況について「26年3月はヘッジファンド業界にとってここ数年間で特に厳しい月の一つとなった」とした上で「中東の地政学的緊張の激化とともに金利、通貨、商品、株式を巡って資金配分を切り替える戦略が急速に変化したために、価格変動の激しさが高まった」と述べた。
ゴールドマンによると、今回のドローダウンはタカ派色を強めつつあった米連邦準備理事会(FRB)と地政学的な緊張に対する懸念に投資家が注目していた22年1月以来で最も大きくなった。
<ストックピッカー、マイナスリターンに直面>
ゴールドマンによると、買いと売りを組み合わせるファンダメンタルズ重視のロング/ショート戦略を採用するストックピッカーたちは全地域で運用成績が赤字となった。下落率はアジア特化型ファンドが7.3%と最も大きく、欧州のファンドマネージャーが6.3%、米国のファンドが4.3%で続いた。3月31日までの年初来の投資収益はアジアが6.5%のプラス、欧州が1.8%のマイナス、米国が2.4%のマイナスだったという。
テクノロジー・メディア・通信は最も打撃を受けたセクターの一つで、関連のロング/ショートファンドは3月に7.8%、第1・四半期累計で11.8%のマイナス。ヘルスケア特化型ファンドの3月の成績はマイナス約0.9%だった。
<システム運用戦略が逆行高>
ゴールドマンによると、システム的な株式取引戦略を採用するロング/ショート・ヘッジファンドは3月に1.07%のプラスを確保。より広範な市場の上昇による利益よりも、独自の取引上の強みから利益を得るいわゆる「アルファ・リターン」がけん引した。
上場投資信託(ETF)のようなインデックス連動型商品や個別銘柄はともに純額で売り越されたという。純額ベースのレバレッジ水準は自己資本の312.5%に達しており、前月比で約3.9ポイント上昇し過去最高水準に迫る勢いだ。
北米は「売り持ち」ポジションが「買い持ち」を上回り、20年4月以来で最大規模の純額ベースの売りが発生した。
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