- 2023/04/10 掲載
中国、登録制IPO第1陣の優良10銘柄が上場 初日に急騰
[上海/シンガポール 10日 ロイター] - 中国で10日、登録制となった新規株式公開(IPO)制度下で第1陣となるブルーチップ(優良銘柄)10銘柄が上海と深センのメインボードに上場した。市場全体が低調であるにもかかわらず、旺盛な買いを集めている。
IPO方式の認可制から登録制への変更は、新規上場を促すとともに、情報開示や透明性を確保するのが狙いだ。
この日上場した深セン中電港技術 は、中国南部のテクノロジーハブである深センに拠点を置く電子部品販売会社で、22億5000万元(3億2718万ドル)を調達。初値は公開価格を161%上回った後、一時は239%急騰した。
新規則では、上場後最初の5営業日について1日の値幅制限を設けない。これまでの新規銘柄は初日の上げ幅が44%まで、下げ幅は36%までと制限されていた。
ただ、6営業日以降は従来通り上下10%の値幅制限を受ける。
このほか、口腔用品メーカーの重慶登康口腔護理用品は初値が公開価格を98%上回り、一時214%急騰。陝西能源投資、柏誠系統科技などの銘柄も50─120%上昇している。
資産運用会社である凡徳投資(広州)のゼネラルマネジャー、アデ・チェン氏は「バリュエーションや公開価格が割高ではない」ため急騰したと指摘。「今後、投資家は成長の可能性とファンダメンタルズにもっと注目するようになる」と述べた。
目論見書によると、深セン中電港技術のIPO価格は2021年の業界全体のバリュエーション(利益の35倍)を下回る26.8倍に設定された。
国営メディアによると、中国証券監督管理委員会(証監会)の易会満主席は「IPO改革がもたらす変化は、情報開示を中心とした全面的かつ根本的なもので、資本市場の実体経済へのサービス機能、特に技術のイノベーションは大幅に改善された」と述べた。
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