- 2023/04/11 掲載
世銀、23年の世界成長率見通しを2%に上方修正 中国の改善で
[ワシントン 10日 ロイター] - 世界銀行のマルパス総裁は10日、2023年の世界成長見通しを1月時点の1.7%から2%に上方修正したことを明らかにした。中国の見通しが、新型コロナウイルス対策のロックダウン(都市封鎖)解除により改善したためという。
1月時点では、中国の今年の成長率見通しは4.3%だった。現在は5.1%とみている。また、米国など先進国の見通しも1月時点より改善しているとした。
ただ、銀行セクターの混乱と原油価格の上昇が、今年後半の成長見通しに再び下方圧力をかける可能性があるとの警戒感も示した。
マルパス総裁と国際通貨基金(IMF)のゲオルギエワ専務理事は、中期的に成長率が減速する見通しであることが途上国にとって問題だと指摘。22年に比べ23年の成長率は鈍化するため、途上国の債務問題を悪化させると指摘した。
ゲオルギエワ専務理事は6日、2023年の世界経済成長率は3%を下回るとした上で、今後5年間は3%程度にとどまるとの見通しを明らかにしている。
マルパス総裁はまた、雇用創出と貧困国からの経済難民減少にはより高い成長が必要との認識を示した。途上国の資本の流れは純流出となっているため、金利の正常化とともにこの流れを逆転させる必要があると指摘した。
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