米イーライリリーが業績見通し引き上げ、四半期利益は予想届かず

［２７日　ロイター］ - 米医薬品大手イーライリリーは２７日、通年の売上高と利益の予想を引き上げた。同時に発表した第１・四半期決算は特殊要因を除く１株利益が１．６２ドルと、リフィニティブがまとめたアナリスト予想平均の１．７３ドルに届かなかった。

売上高は６９億６０００万ドルで、アナリスト予想の６８億６０００万ドルを上回った。

２０２３年通期の調整後１株利益の見通しを従来の８．３５─８．５５ドルから８．６５─８．８５ドルに上方修正した。アナリスト予想は８．４５ドルだった。通期の売上高見通しも、従来の３０３億─３０８億ドルから３１２億─３１７億ドルに引き上げた。

昨年５月に承認された２型糖尿病治療薬「マンジャロ」の肥満症薬としての利用について、２つ目の後期臨床試験のデータが良好だったことを受け、米食品医薬品局（ＦＤＡ）に対する段階的な承認申請を数週間以内に完了する計画も明らかにした。ＦＤＡは承認の是非について早ければ今年遅くに判断する見通し。

投資家は将来的に大型薬（ブロックバスター）となり得るマンジャロの需要と保険償還に注目している。同薬の第１・四半期の売上高は５億６８５０万ドルで、市場予想の４億２２５０万ドルを上回った。