海外勢の米国債保有額、3月は増加　21年6月以降最大の資金流入

[ニューヨーク １５日 ロイター] - 米財務省が１５日公表した３月の対米証券投資統計によると、海外勢の米国債保有額は７兆５７３０億ドルで、前月から約２３００億ドル増加した。銀行破綻で投資資金が安全資産である政府債に流れたことが背景。

ＴＤセキュリティーズのシニア米金利ストラテジスト、ゲンナディー・ゴールドバーグ氏によると、３月の米国債への資金流入は２０２１年６月以降最大だった。

１０年債利回りは３月初め３．９９６％だったが、月末には５０ベーシスポイント（ｂｐ）低下し３．４９％となった。昨年１０月には１５カ月ぶり高水準の４．３３８％を付けていた。

国別の米国債保有で日本は首位を維持。保有額は１兆０８７０億ドルで前月の１兆０８２０億ドルから増加した。

保有額２位は中国で、１０年５月以来の低水準だった２月の８４８８億ドルから８６９３億ドルに増加した。

取引ベースでは、海外勢が米国債を３５８億ドル買い越した。２月は５７６億ドルの買い越しだった。