- 2023/05/17 掲載
FRB、金利変更保留の段階にない=クリーブランド連銀総裁
[ダブリン 16日 ロイター] - 米クリーブランド地区連銀のメスター総裁は16日、物価上昇が根強いことを踏まえると、連邦準備理事会(FRB)が政策金利を一定期間、安定させることができる段階にあるとは考えていないと述べた。
ダブリンで開催された会議で「次回の政策変更について考える際に利上げと利下げの可能性が等しくなるような段階になることを望んでいる」と指摘。このような段階は「pause(一時停止)」ではなく「hold(保留)」と捉えているが、これまで得られている経済指標を考慮すると、まだこの段階には至っていないとの見方を示した。
また、FRBはインフレ抑制に引き続きコミットしていると表明。高インフレは長期的なコストを内包しており、経済活動が長期的に活発化するには物価の安定が必要だとしつつも、短期的な金融政策に関する言及は控えた。
その上で、政策担当者は利上げの効果が経済にまだ完全に浸透していないことを理解しているとし、6月13─14日の次回連邦公開市場委員会(FOMC)までに発表されるデータを見極めたいと述べた。
米経済の現状については、成長は鈍化していると指摘。労働市場に若干の減速が見られるものの、依然としてかなり引き締まっているとした。物価情勢については、インフレ低下を示す一段の証拠が必要とし「現在行っていることをコツコツと続けるしかない」と述べた。
メスター総裁は今年のFOMCで投票権を持っていない。
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