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  • 2023/05/17 掲載

NY市場サマリー(16日)ドル強含み、利回り上昇 株反落

ロイター

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[ 17日 ロイター] - <為替> 終盤の取引でドルが強含んだ。ただ、米連邦債務上限交渉に投資家が注目する中、方向感の定まらない不安定な取引となった。

ドル指数は0.2%高の102.61。ドル/円は0.2%高の136.315円だった。

バイデン米大統領と共和党のマッカーシー下院議長らが16日午後に行った連邦債務上限問題を巡る協議は1時間足らずで終了した。バイデン大統領は主要7カ国(G7)首脳会議(G7広島サミット)に出席するために17日に日本に向けて出発するが、21日に米国に戻る。

歴史的に見ると米ドルは、金融ストレス下やリスク回避行動の際に上昇する傾向がある。

しかしメルク・インベストメンツの社長兼最高投資責任者、アクセル・メルク氏は「デフォルトになったときに米国債を担保にできるとは考えにくい。このため、デレバレッジが進んでいるときにドル高になるのは非常に難しい。ボラティリティーが劇的に上昇する可能性があるということ以外に、何が起こるかを予測するのは非常に困難だ」と述べた。

午後の取引では、ユーロ/ドルは0.1%安の1.0858ドル、ポンド/ドルは0.4%安の1.2478ドルとなった。

<債券> 国債利回りが上昇した。高金利にもかかわらず米経済が持ちこたえていることが一連の経済指標で示され、FRBの物価対応は道半ばとの見方が裏付けられた。

中国の経済指標が軟調だったことで、オーバーナイトの取引で国債利回りが低下。ただ、朝方発表された米経済指標が底堅かったことで、米国債利回りは上向いた。

米国の4月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%増と、伸び率は予想の0.8%を下回ったものの、基調的には引き続き堅調。このほか、4月の鉱工業生産指数は製造業の生産指数が前月から1.0%上昇し、上昇率はロイターがまとめた市場予想の0.1%上昇を上回った。

また、全米住宅建設業者協会(NAHB)発表の5月のNAHB/ウェルズ・ファーゴ住宅建設業者指数は前月比5ポイント上昇の50と、10カ月ぶりの高水準を付けた。

4月の小売統計でインフレ抑制に向けFRBは長期にわたり金利を高水準に維持するとの見方が裏付けられ、米国債利回りは約4ベーシスポイント(bp)上昇。ジョン・ハンコック・インベストメント・マネジメントの共同チーフ投資ストラテジスト、マシュー・ミスキン氏は「過去数カ月と比べ、4月の小売売上高は堅調だった。経済指標の傾向は全体として良好になっている」とした。

みずほ証券USA(ニューヨーク)の米国チーフエコノミスト、スティーブン・リッキート氏は、信用収縮で景気後退(リセッション)が引き起こされ、年内にFRBが利下げに転じるかどうかは市場の意見が分かれていると指摘。ただ、FRBはシステミックな信用問題が発生しているとは考えていないとし「FRBはすぐに金利を引き下げるつもりはなく、金利を長く高い水準に維持すると市場を説得しようとしている」と語った。

FRBの金融政策を巡っては、クリーブランド地区連銀のメスター総裁が、物価上昇が根強いことを踏まえるとFRBが政策金利を一定期間、安定させることができる段階にあるとは考えていないと表明。リッチモンド地区連銀のバーキン総裁は、インフレを引き下げるために必要なら一段の利上げを実施することに抵抗はないとの立場を示した。

金利見通しを敏感に反映しやすい2年債利回りは7.2bp上昇の4.076%。10年債利回りは3.9bp上昇の3.547%。

連邦債務上限が引き上げられずに米国が6月にもデフォルト(債務伊不履行)に陥るとの懸念から1カ月物財務省短期証券利回りは上昇。5.886%と、過去最高を再び更新した。

<株式> 反落して取引を終えた。米ホームセンター大手ホーム・デポの弱い業績見通しや4月の米小売売上高を受けて個人消費の鈍化懸念が強まった。また、金融政策に加え、債務上限を巡る協議に対する不透明感が投資家心理の重しとなった。

ホーム・デポは通期の売上高と利益見通しの下方修正を嫌気し、2.15%下落。S&P総合500種とダウ工業株30種の下押し要因となった。競合するロウズも1.16%値を下げた。

ケース・キャピタル・アドバイザーズのマネジングパートナー、ケン・ポルカリ氏は、ホーム・デポの決算が「悲惨」な内容だったとし、家で日曜大工をするよりも外出して何かを体験することを望む消費者の傾向を反映していると分析した。

4月の小売売上高は前月比0.4%増加と、予想の0.8%増を下回った。ただ、自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は0.7%増と予想を上回った。

このところの米経済指標で景気の減速が鮮明になっており、米債務上限問題も相まって、FRBが利上げ停止あるいは利下げに動くかどうかに注目が集まっている。

市場は年内の利下げ開始を織り込んでいるが、FRB当局者は近い将来の利下げが視野に入っていないことを示唆している。

個別銘柄でバイオ医薬品メーカーのホライゾン・セラピューティクスが14.17%急落。連邦取引委員会(FTC)は製薬大手アムジェンのホライゾン買収差し止めを求めて提訴すると発表した。

金融大手キャピタル・ワンは2.05%上昇。投資会社バークシャー・ハザウェイが同社株を約10億ドル相当取得したことが明らかになった。

<金先物> 米利上げ停止観測が後退する中で売られ、反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比29.70ドル(1.47%)安の1オンス=1993.00ドルと、清算値ベースでは、5月初旬以来約2週間ぶりに2000ドル割れとなった。

<米原油先物> 需要拡大期待を追い風に買いが先行したものの、米国と中国の景気先行きを巡る不透明感が重しとなり反落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比0.25ドル(0.35%)安の1バレル=70.86ドルだった。7月物は0.25ドル安の70.84ドル。

国際エネルギー機関(IEA)は16日公表した月報で、2023年の世界の石油需要見通しを日量20万バレル上方修正した。これを受けて需要拡大期待が膨らみ原油買いが先行。相場は当初、71ドル台で一段高を試す展開となった。米エネルギー省が前日に戦略石油備蓄(SPR)向けに8月引き渡しの原油300万バレルを積み増す計画を表明したことも引き続き支援要因となった。ただ、買い一巡後は朝方の上げ幅を一掃し、マイナス圏に転落した。

ドル/円 NY終値 136.37/136.40

始値 135.80

高値 136.68

安値 135.76

ユーロ/ドル NY終値 1.0861/1.0865

始値 1.0893

高値 1.0897

安値 1.0856

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 95*28.00 3.8583%

前営業日終値 96*05.00 3.8420%

10年債(指標銘柄) 17時05分 98*19.50 3.5414%

前営業日終値 98*28.50 3.5080%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.75 3.5292%

前営業日終値 100*04.50 3.4690%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*19.50 4.0842%

前営業日終値 99*24.25 4.0040%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 33012.14 -336.46 -1.01

前営業日終値 33348.60

ナスダック総合 12343.05 -22.16 -0.18

前営業日終値 12365.21

S&P総合500種 4109.90 -26.38 -0.64

前営業日終値 4136.28

COMEX金 6月限 1993.0 ‐29.7

前営業日終値 2022.7

COMEX銀 7月限 2389.3 ‐39.8

前営業日終値 2429.1

北海ブレント 7月限 74.91 ‐0.32

前営業日終値 75.23

米WTI先物 6月限 70.86 ‐0.25

前営業日終値 71.11

CRB商品指数 259.8938 ‐1.7567

前営業日終値 261.6505

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