- 2023/05/17 掲載
後発の携帯事業が足かせに=楽天G、巨額増資も経営綱渡り
楽天グループが3000億円超の増資に踏み切る。後発で参入した携帯事業の不振で、4期連続の最終赤字にあえぐ経営基盤の再構築を目指す考えだ。ただ、通信網構築に向けた基地局投資が重くのしかかり、来年からは巨額の社債の償還も始まる。当面綱渡りの経営が続きそうだ。
楽天が携帯事業に本格参入したのは2020年。NTTドコモなど3社の牙城を崩そうと、通信料金の「月額0円」プランも投入した。しかし契約は思うように伸びず、22年にはプランを終了。23年1~3月期の携帯事業の損益は1026億円の赤字となった。
財務改善に向け、KDDIの回線網を借りる「ローミング」の利用拡大で同社と合意。3年間で3000億円の経費を削減する。携帯電話がつながりやすい周波数帯「プラチナバンド」の新たな割当先に楽天が決まれば、通信エリアの拡大や品質改善も見込まれるが、先行きは不透明だ。
【時事通信社】 〔写真説明〕楽天モバイルの新プランを発表する楽天の三木谷浩史会長兼社長=2021年1月
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