- 2023/05/17 掲載
米小売売上高、4月は0.4%増 予想下回るも基調は堅調
[ワシントン 16日 ロイター] - 米商務省が16日発表した4月の小売売上高(季節調整済み)は前月比0.4%増加した。伸び率は予想の0.8%を下回ったものの、基調的には引き続き堅調で、景気後退(リセッション)リスクが高まる中でも第2・四半期初めに個人消費が好調さを維持していたことが示唆された。
3月分は0.7%減と、当初発表の0.6%減からやや下方改定された。4月は前年同月比で1.6%増加した。
4月はオンライン小売のほか、外食への支出が増加。景気に対する向かい風が強まる中でも消費の強靭さが示唆された。シティグループ(ニューヨーク)のチーフ・エコノミスト、アンドリュー・ホレンホースト氏は「個人消費は縮小しておらず、逆に緩やかな経済成長の継続を支えているとの安心感を市場に広める手助けになる」と述べた。
4月の内訳では、連続減となっていた自動車が0.4%増加。建設資材・園芸用品が0.5%増、オンライン小売が1.2%増となった。一方、家具は0.7%、家電・電化製品は0.5%ぞれぞれ減少した。
趣味は3.3%減少したが、ヘルスケア・パーソナルケア製品は増加。小売統計に唯一含まれるサービス部門の飲食店は0.6%増加した。
自動車、ガソリン、建築資材、外食を除くコア小売売上高は0.7%増と、エコノミスト予想の0.3%を上回って伸びた。3月分は0.4%減と、当初発表の0.3%減から下方改定された。コア小売売上高は国内総生産(GDP)統計の個人消費と連動する傾向がある。
エコノミストは、物価調整後の実質コア小売売上高は約0.6%増加したと推計。過去2カ月は軟調だった。
BMOキャピタル・マーケッツ(トロント)のシニア・エコノミスト、サル・グアティエリ氏は「実質的な個人消費の縮小に拍車をかけるには、第2・四半期の残りの2カ月で支出が大幅に減少する必要がある」とし、「リベンジ消費、余剰貯蓄、堅調な所得増が続いているため、予測されている景気後退入りは後ずれする可能性がある」と述べた。
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