中国銀行会長がパプアニューギニア訪問、営業認可の取得目指し

[シドニー ２日 ロイター] - 世界第４位の銀行で、中国の有力国有銀行である中国銀行の葛海蛟・董事長（会長に相当）がパプアニューギニアを訪問した。中国銀行はパプアで営業許可の取得を目指している。パプアは中国との通商拡大を求める一方で、米国とも防衛関係を強化しようとしている。

ブリンケン米国務長官は先週、パプアと防衛協定に署名した。パプアでは米中の対立に巻き込まれることを警戒する声も強く、国内の政治家からの批判や学生の抗議も起きた。

中国は昨年、パプアの隣国のソロモン諸島と安全保障協定を締結している。

パプアのマラペ首相は１日夕、葛氏が同席したスピーチで「中国の企業と政府、そして中国の人々は、わが国の発展にとって重要なパートナー」とし、中国との貿易が拡大していることを強調。「この銀行（中国銀行）が、両国間の取引を促進させることができると期待する」と語った。

パプアには４つの認可銀行があるが、そのうちの２つはオーストラリア資本で、パプアでの業務縮小を図っている。中国銀行はパプアで商業用営業許可を申請したが、まだ手続き中だという。