- 2023/06/02 掲載
午後3時のドルは小幅高の138円後半、株高で円売り 米雇用統計に注目
ロイター

(本文1段落目の「139.87/89円」を「138.87/89円」に訂正します)
[東京 2日 ロイター] -
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 138.87/89 1.0770/74 149.58/62
午前9時現在 138.73/75 1.0759/63 149.27/31
NY午後5時 138.79/80 1.0761/62 149.35/39
ドル/円は午後3時時点で、前日のニューヨーク市場終盤(138.79/80円)から小幅高の138.87/89円(訂正)付近で取引されている。日経平均株価や中国株などが堅調に推移するなどリスクオンの流れからクロス円を中心に円売り圧力が強まり、ドル/円を下支えした。今晩発表される米雇用統計を控えて結果を見極めたいとの見方から様子見ムードが広がり、値幅は46銭にとどまった。
東京市場は138円後半で取引を開始。仲値にかけては国内輸入企業によるドル買いが入ったとみられ、一時139.06円付近まで上昇した。その後ドルは上げ幅を縮小したものの、午後に入り日経平均株価が300円を超える上昇となるなど、ドル/円も歩調を合わせる格好で、再び138円後半でじり高となった。
足元のドルは上値の重さが意識されている。6月の米連邦公開市場委員会(FOMC)まで公的発言を控えるブラックアウト期間に入る前に、米連邦準備理事会(FRB)の次期副議長のジェファーソン理事やフィラデルフィア地区連銀のハーカー総裁が利上げ見送りを示唆したことを受けて、米長期金利は3.61%付近と約2週間ぶりの低水準で推移している。
また、ドルは141円手前まで上昇したタイミングで、政府・日銀による三者会合が報じられたことが、市場では円安けん制と受け止められ、「ドルは買いづらい状況にある」と、SBIリクイディティ・マーケットの金融市場調査部長、上田真理人氏はみる。
今晩の米雇用統計を控える中、上田氏は「米FRB高官らは利上げ見送りであって、利上げ停止ではないとの見方を示していることを踏まえると、仮に米雇用統計がとても強い結果となれば、再び利上げ観測が強まる可能性がある」との見方を示す。
ユーロ/ドルは1.0770/74ドル。前日発表された5月のユーロ圏の消費者物価指数(HICP)速報値が予想を下回ったものの、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁によるタカ派的な発言で、ユーロは堅調に推移した。
上田東短フォレックスの営業企画室室長、阪井勇蔵氏は「ラガルドECB総裁が利上げ継続の方針を示したことを受けて、1.06ドル台では買い戻しが入った。ただ、足元のユーロ圏の経済指標は低調な結果が続いており、景気減速懸念が意識されれば、ユーロは再び売り圧力が強まりやすい」との見方を示した。
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