- 2023/07/19 掲載
カナダ6月CPIが2年3カ月ぶり低い伸び、コア指数高止まりの指摘も
前年同月の上昇率が40年ぶりの高さだった反動が大きく、品目別ではエネルギー価格の下落が全体を押し下げた。これで2021年3月以降初めて、カナダ銀行(中央銀行)の許容レンジ(1―3%)内に収まった形だ。
前月比上昇率は0.1%で、やはり市場予想の0.3%よりも低い伸びにとどまった。
フランクリン・テンプルトン・インベストメント・ソリューションズのシニア・バイスプレジデント兼ポートフォリオマネジャー、マイケル・グリーンバーグ氏は「物価情勢が適切な方向に進んでいるのは間違いない」と指摘しつつも、コア指数はまだ相対的に下方硬直性が強く、高止まり傾向になるとの見方を示した。
デジャルダン・グループのマクロ戦略責任者ロイス・メンデス氏も「カナダ銀行が重視するコア指数を見ると、基調的な物価上昇圧力はしつこく残っている」と述べ、コアCPIの加重中央値が3.6%となり、トリム平均値は5月の3.9%から4.0%に加速したと解説した。
カナダ銀行は先週、政策金利を22年ぶりの高水準となる5.0%に引き上げた。昨年3月以降10回目の利上げだが、最新のデータで物価上昇率が目標の2%より高い場所にとどまり続ける様子が見えれば、追加利上げに動く可能性があると表明している。
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