- 2023/10/13 掲載
米フォード幹部、UAWとの交渉で譲歩は限界点に達したと主張
[デトロイト/ワシントン 12日 ロイター] - 米フォード・モーターの内燃エンジン部門責任者クマール・ガルホトラ氏は12日、全米自動車労働組合(UAW)との交渉について「われわれは許容限度に達しているのが明らかになってきた。これ以上(の譲歩)は事業投資能力を損なうことになる」と訴えた。
UAWのフェイン会長は11日、フォードがより手厚い労働協約を提示しなかったとして、南部ケンタッキー州にある同社主力工場の組合員にストライキに加わるよう指示。フェイン氏やUAW幹部らは、フォードだけでなくゼネラル・モーターズ(GM)、クライスラー親会社ステランティスはいずれも、自社株買いの抑制や経営幹部報酬のカットなどを行えば、現在示している20―23%の賃上げ率をもっと引き上げ、確定給付年金を復活させるなど労働者側により良い条件を提供できるはずだと主張している。
一方でガルホトラ氏は、労使の合意に向けて現在の提案の範囲内で配分比率を修正することにフォードは前向きであり、労働者を電気自動車(EV)用電池製造の合弁工場に配置する取り組みも進めていると経営側の努力を強調した。
またフォードの別の幹部は、ピックアップトラックなどを生産し、同社で最も収益力の高いケンタッキー工場のストによって、サプライチェーン(供給網)全体を崩壊させる事態を招きかねないと警鐘を鳴らした。
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