• 2024/09/17 掲載

NY市場サマリー(16日)ダウ最高値更新・ナスダックは下落、ドル/円1年ぶり安値、2年債利回り2年ぶり低水準

ロイター

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<為替> 終盤のニューヨーク外為市場では、ドル/円が約1年ぶりの安値に下落した。米連邦準備理事会(FRB)が週内に大幅な利下げに踏み切るとの見方が強まったことが背景。

市場では、FRBが18日に50ベーシスポイント(bp)の大幅利下げを決める可能性が61%と予想されている。先週は約15%だった。

バノックバーン・グローバル・フォレックスのチーフ市場ストラテジスト、マーク・チャンドラー氏は「今日話題になっているのは、先週の続きだ。消費者物価指数(CPI)発表後、市場は25bp利下げを織り込んでいたが、FRBが50bp利下げを再び選択肢に入れるために仕組んだのではないかとみる向きが多い」と述べた。

アジア時間にドル/円は一時139.58円まで下落し、2023年7月以来の安値を付けた。NY市場の終盤は0.10%安の140.690円だった。

主要6通貨に対するドル指数は0.29%安の100.73。

<債券> 米金融・債券市場では国債利回りが低下した。米連邦準備理事会(FRB)が今週の会合で0.50%ポイントの利下げに踏み切る可能性をにらみ、2年債利回りは2年ぶりの低水準に沈んだ。

終盤の取引で、指標となる10年債利回りは2.8ベーシスポイント(bp)低下し3.621%。2年債利回りは一時2022年9月以来の低水準となる3.528%を付けた後、1.5bp低下の3.561%。

2・10年債の利回り格差は3営業日連続で拡大し、一時最大10bpと、2022年7月以来の高水準となった。

LSEGによると、今週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での0.50%利下げの確率は61%と、先週末の45%から上昇した。

ニューヨーク連銀のダドリー前総裁はこの日、ブルームバーグ・ニュースの論説記事で、FRBは今回の会合で大幅利下げを決定する必要があるとの見解を改めて表明した。先週にも、0.50%ポイントの利下げを実施する強い論拠があるとの認識を示していた。

<株式> 米国株式市場はハイテク株が売られたことで、ナスダック総合が下落して終了した。市場では米連邦準備理事会(FRB)が17─18日の会合で0.50%ポイントの大幅利下げを決定するか、注目されている。

ダウは最高値を更新した。S&P総合500種は7月に記録した終値ベースの最高値を約1%下回る水準となった。

この日はアップルが2.78%下落し、ナスダックとS&P総合500種の重しになった。新型スマートフォン「iPhone16」への需要が予想よりも弱い可能性があるという一部アナリストの指摘が嫌気された。

半導体株も需要懸念で売られ、エヌビディアは1.95%、ブロードコムは2.19%、 マイクロン・テクノロジーは4.43%、それぞれ下落、フィラデルフィア半導体指数も1.41%安となった。

スレートストーン・ウェルスのチーフ・マーケット・ストラテジスト、ケン・ポルカリ氏は、米連邦公開市場委員会(FOMC)を前にアップルやエヌビディア、アマゾン、マイクロソフトといった銘柄を売って手元資金を確保する動きが出ているとの見方を示した。

<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米金融政策会合を前に様子見ムードが広がる中、小幅反落した。

この日は米主要経済指標の発表がなく新規材料に乏しい中、売り買いが交錯した。金相場は前週末に史上最高値を記録したこともあり、取引時間の早い段階では利食い売りが先行。ただ、外国為替市場でドルがユーロに対して下落したことから、ドルで取引される金の割安感が意識され買い戻しも入り、下値も限定的だった。

米ニューヨーク連銀がこの日発表した9月のニューヨーク州製造業景況指数は総合で11.5となり、前月のマイナス4.7から大幅に上昇したほか、市場予想(ロイター調査)のマイナス4.75も上回った。ただ、市場の反応は限定的だった。 市場では、米連邦準備理事会(FRB)が17、18日に開く金融政策会合での大幅利下げがある程度織り込まれている。市場関係者の間からは、利下げ幅が0.25%にとどまった場合は、金相場は下落するとの声も聞かれた。

<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米連邦準備理事会(FRB)による大幅な利下げ期待が強まる中、供給不安がくすぶり、反発した。

石油精製施設が集積するメキシコ湾岸に前週、ハリケーン「フランシーヌ」が襲来。周辺の石油精製施設は稼働を一時停止した。一部の石油精製施設の再稼働が遅れていることから供給不安が根強く、買いを支えた。

また、FRBが週内に開く連邦公開市場委員会(FOMC)で、大幅な利下げに踏み切るとの観測を背景に米株価が上昇。投資家のリスク回避姿勢が後退する中、株式と並ぶリスク資産である原油にも追随買いが入った。ただ、中国国家統計局が14日公表した8月の鉱工業生産は前年同月比4.5%増と、伸びは前月から悪化、小売売上高も鈍化した。これを受けて、エネルギー消費大国である中国の景気先行きに改めて警戒感が広がり、原油の上値を抑えた。

ドル/円 NY終値 140.60/140.63

始値 140.12

高値 140.90

安値 139.76

ユーロ/ドル NY終値 1.1132/1.1133

始値 1.1121

高値 1.1137

安値 1.1117



米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 105*18.50 3.9311%

前営業日終値 104*24.00 3.9770%

17時05分 102*04.00 3.6176%

10年債(指標銘柄)

前営業日終値 101*27.50 3.6490%

5年債(指標銘柄) 17時00分 101*00.00 3.4036%

前営業日終値 100*29.00 3.4240%

2年債(指標銘柄) 17時04分 100*11.63 3.5551%

前営業日終値 100*10.38 3.5760%



終値 前日比 %

ダウ工業株30種 41622.08 +228.30 +0.55

前営業日終値 41393.78

ナスダック総合 17592.13 -91.85 -0.52

前営業日終値 17683.98

S&P総合500種 5633.09 +7.07 +0.13

前営業日終値 5626.02



COMEX金 12月限 2608.9 ‐1.8

前営業日終値 2610.7

COMEX銀 12月限 3113.5 +6.1

前営業日終値 3107.4

北海ブレント 11月限 72.75 +1.14

前営業日終値 71.61

米WTI先物 10月限 70.09 +1.44

前営業日終値 68.65

CRB商品指数 276.8553 +3.0183

前営業日終値 273.8370

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