• 2025/04/17 掲載

トランプ関税で低所得層が新車買えない事態に、日産北米事業トップが懸念

ロイター

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[デトロイト 16日 ロイター] - 日産自動車の北米事業を統括するクリスチャン・ムニエ氏は16日、既に目が飛び出るほど高くなっている米国の自動車価格が、トランプ大統領の関税政策によってさらに上昇しかねないと懸念を示した。

ムニエ氏はロイターに「車は全く手が出せない(価格に)なりつつある。中間層や低所得層が買えなくなり、彼らが中古車を選ばざるを得なくなる事態はフェアではない。新車を買える状況を維持するのが政府の責任だと思う」と語った。

トランプ氏が発動した輸入自動車に対する25%の追加関税が及ぼしている打撃は大きい。米国内外の自動車メーカーは、メキシコやカナダから多くの車を輸入し、米国で販売しているためだ。

コックス・オートモーティブの分析によると、現在の米国の自動車価格は平均で4万8000ドル強だが、関税対象の車は今後10─15%、関税対象外の車も5%値上がりする見通しとなっている。

関税による影響が最も深刻なのは3万ドル未満の価格帯で、ほぼ全ては米国外で生産されている。コックスの計算で平均価格が約2万ドルとされる日産の「ヴァーサ」も、生産地はメキシコだ。

ムニエ氏は「関税の発動に伴って、極めて厳しい状況になろうとしている。これら(手頃な)価格帯が消えてしまうリスクがある」と警告。日産としては相対的に低価格の車をメキシコでなく米国で組み立てることは可能だが、一部の部品をメキシコから輸入できなければ難題になると付け加えた。

トランプ氏の自動車関税は5月3日からエンジンや変速機、リチウムイオン電池といった重要部品にも適用される。

ムニエ氏は、日産は米国内で生産を拡大する余地があるものの、メキシコの生産能力は削減していないと説明。「われわれは一定期間、関税負担を受け入れてどれぐらいやれるか様子を見る。最終的には販売の勢いを維持するのがとても重要なので、われわれは非常に慎重な姿勢で臨む」と述べた。

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