- 2025/05/08 掲載
午後3時のドルは143円後半で売買交錯、米英貿易協定に注目
[東京 8日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前日ニューヨーク市場の終盤から横ばいの143円後半で取引されている。米関税政策に対する見方が引き続き入り混じる形で、主要通貨は売買が交錯した。市場では、米国と英国がきょう発表すると報じられた貿易協定の内容に注目が集まっている。
ドルは143円半ばから144円前半で売買が交錯した。午前中は前日海外で上昇した反動もあって売りが先行したが、午後に入り米株先物や米金利が上昇すると、ドルが底堅さを増す一方で、円やスイスフランなどリスク感応度の高い通貨が売られ、144円前半へ切り返した。
この日、動きが目立ったのは英ポンド。米紙ニューヨーク・タイムズ(NYT)が、トランプ政権が英国との貿易協定を8日に発表すると報じたことが手掛かりとなり、対ドルで1.33ドル前半から半ばへ上昇した。
それに先立ち、トランプ大統領は自身のソーシャルメディアに、8日午前10時(日 本時間午後11時)、「ビッグニュース」となる記者会見を大統領執務室で行うと投稿。 「大国であり、非常に尊敬されている国の代表者ら」と、貿易協定について発表するとし ていた。
同時に、円やスイスフランなどリスク感応度の高い通貨も弱含みとなった。アジア時間の取引では、中国株を含むアジア株や米株先物が上昇するなど「米景気にとっても厳しい高関税政策の柔軟化が進む可能性が出てきた」(国内銀アナリスト)ことが手掛かりとなった。
しかし、協定の内容など詳細が不明なこともあり、ポンド買いは午後に入り次第に失速。0.25%の利下げが確実視されているイングランド銀行(英中央銀行、BOE)の金融政策委員会(MPC)を今夜に控え、午後3時過ぎには1.32ドル後半へ反落した。
HSBCエコノミストのエマ・ウィルクス氏は、米国の関税政策と世界経済への影響が引き続き注目点だとしながら、多くの問題は未解決で「唯一確かなことは、不確実であるということだけ」だと話している。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.92/143.94 1.1303/1.1305 162.69/162.70
午前9時現在 143.86/143.87 1.1301/1.1305 162.61/162.62
NY午後5時 143.82/143.83 1.1303/1.1304 162.53/162.56
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