- 2025/05/11 掲載
GX人材、北海道に重点配置=広域店舗網で本州と結ぶ―ほくほくFG社長
北陸銀行と北海道銀行を傘下に持つ、ほくほくフィナンシャルグループ(FG)の中沢宏社長(北陸銀行頭取)は10日までに、時事通信のインタビューに応じた。次世代半導体の製造やグリーントランスフォーメーション(GX)関連で巨額の投資が見込まれる北海道に、高度な知識を持った人材を重点的に配置すると明らかにした。
同社は、北海道での半導体やデータセンター、洋上風力などGX関連の投融資について、今後10年で約27兆円、中期経営計画(2025~27年度)の期間中に5兆円以上と見込んでいる。中沢氏は「需要のある所に人材を投下していきたい」と強調。企業の脱炭素経営への助言に関する環境省の認定資格の取得などGXに関する高度な知識を持った人材を育成し、道内に配置する方針だ。
中沢氏は、北海道でのGX関連の事業は主要都市の企業がけん引すると指摘。グループ全体で東京・神奈川と大阪・京都、愛知の三大都市圏に15カ所の拠点を持ち4000件以上の貸出先がある「他の地銀にはない広域な店舗網」を生かして、「本州と北海道のポテンシャルを結びつけるのが、われわれの優位性だ」と述べた。3年間でグループ全体で1兆円の投融資を目指す。
一方、貸し出しの原資となる預金の獲得については「サービスを低下させず、お客さまに満足いただくことが重要だ」と強調。店舗数は維持しつつ、アプリの機能拡充などデジタル化を進めて利便性を高めていく考えを示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答えるほくほくFGの中沢宏社長=2日、富山市
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