- 2025/05/13 掲載
日経平均は3万8000円回復、米中摩擦懸念後退 買い一巡後は伸び悩む
[東京 13日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は4日続伸し、3月26日以来となる3万8000円台を回復して取引を終えた。米中の関税引き下げ合意を受け、前日の米国株が大幅上昇した流れを引き継ぎ、しっかりした展開となった。半導体や中国関連株に買い戻しが入る一方、高値では戻り待ちの売りも出て、買い一巡後は伸び悩んだ。
日経平均は前営業日比505円高でスタートした後、朝方に一時849円高の3万8494円06銭の高値を付けた。指数寄与度の大きい半導体関連株が堅調だったほか、為替の円安進行を受けて輸出株が堅調に推移した。一方、上昇一服後は伸び悩む展開となり、後場後半は3万8200円台を中心に一進一退の動きとなった。朝方に148円前半で推移していたドルが147円台後半へと小幅に下落したことも重しとなり、前営業日比539円高の3万8138円26銭で引けた。
セクター別では、海運や銀行、医薬品など足元で売りが先行していた業種を中心に買い戻された。
決算発表や株主還元策を手掛かりにした物色も活発となった。市場では「関税の影響で業績予想を開示しない企業が増えるのではないかと危惧していたが、実際は予想を示す企業が多く安心感はある」(国内証券・アナリスト)との声が聞かれた。企業の自社株買いも株価を支えやすい環境だという。
日経平均は米中の貿易協議の進展を支えに大幅上昇し、関税発動前に長らくもみ合った3万8000円―4万円のレンジまで戻している。ただ、目先については「戻り待ちの売りが出やすいほか、今後は米金利動向にも注意が必要」(T&Dアセットマネジメントのチーフ・ストラテジスト兼ファンドマネージャー・浪岡宏氏)との声が聞かれた。浪岡氏は、米連邦準備理事会(FRB)が利下げを急がなくなるとみられるとして、「米金利の高止まりが続けば米株の上値が抑えられやすく、日本株もグロース株は厳しくなるかもしれない」と話した。
TOPIXは1.1%高の2772.14ポイントで取引を終了。プライム市場指数は1.1%高の1426.64ポイントだった。東証プライム市場の売買代金は6兆0169億4900万円だった。東証33業種では、海運、医薬品、倉庫・運輸関連など19業種が値上がり。水産・農林、建設、石油・石炭製品など14業種は値下がりした。
新興株式市場は、東証グロース市場250指数が1.14%高の696.68ポイントだった。
個別では、古河電気工業が13%超高と大幅上昇。自社株買いを発表した三菱ケミカルグループ、エイチ・ツー・オー リテイリング、スズケンが買われた。一方、米中の関税引き下げ合意が好感され中国関連銘柄が買われ、ファナック、コマツが堅調だった。
半導体関連株も上昇し、東京エレクトロン、ソシオネクストが4%超高だった。三菱自動車工業は8%超高、トヨタ自動車は3%超高だった。
プライム市場の騰落数は、値上がり734銘柄(44%)に対し、値下がりが849銘柄(51%)、変わらずが50銘柄(3%)だった。
終値 前日比 寄り付き 安値/高値
日経平均 38183.26 +539.00 38149.53 38,124.20─38
,494.06
TOPIX 2772.14 +30.06 2774.53 2,772.13─2,7
94.96
プライム市場指数 1426.64 +15.49 1427.85 1,426.64─1,4
38.03
スタンダード市場指数 1300.26 +1.00 1306.70 1,299.51─1,3
06.89
グロース市場指数 887.66 +9.36 885.88 880.53─889.0
6
グロース250指数 696.68 +7.82 695.07 690.37─697.8
5
東証出来高(万株) 249172 東証売買代金(億円) 60169.49
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