- 2025/05/27 掲載
生保大手4社、過去最高益=円安で運用収益拡大―25年3月期
大手生命保険4社の2025年3月期決算が26日、出そろった。本業のもうけを示す基礎利益は全社が過去最高を更新した。いずれも円安を受けて外国債券の円換算の利息収入が膨らんだほか、国内企業の好業績を背景に配当金収入が増加するなど運用収益が拡大した。
基礎利益は、日本生命が32.3%増で初めて1兆円を超えたほか、第一生命ホールディングス(HD)が21.6%増、明治安田生命保険は11.6%増となった。住友生命保険はシンガポール子会社の連結化も寄与し24.3%増だった。
明治安田生命の中村篤志副社長は「年度を通じて円安、国内金利の上昇など追い風の金融環境だった」と評価。ただ、トランプ米政権の関税政策を受けて事業環境の不確実性は高まっており、住友生命の高尾延治執行役常務は「大きな不安要素であることは間違いない。状況を注視しながら対応していく」と警戒感を示した。
売上高に当たる保険料等収入は、国内の販売減少を受けて日本生命と第一生命HDが減収。明治安田生命と住友生命は海外事業の規模拡大に伴い増収となった。
【時事通信社】
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR