- 2025/06/02 掲載
午後3時のドルは143円前半へじり安、米中対立警戒で1週間ぶり安値
[東京 2日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤からドル安/円高の143円前半で取引されている。貿易や安全保障などに関する米中の対立が目立ってきたことを受けて、リスクオフムードが広がりドルが下落、円が堅調な動きとなった。
週明けのドルは、前週末最終盤の144円ちょうど付近から売り優勢で取引が始まり、午前10時半頃に143.33円まで下落。5月27日以来、約1週間ぶり安値を更新した。
市場で話題となったのは、再び表面化してきた米中のつばぜり合い。トランプ米大統領が中国は関税率を引き下げる米国との合意に違反したと主張した一方、中国商務省は2日、トランプ氏の主張は「根拠がない」と反発した。
シンガポールで開催されているアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で、ヘグセス米国防長官が「中国の脅威は現実のもの」などと名指しで批判し、中国外務省が抗議したことに警戒感を示す声もあった。「関税交渉でエスカレートしてきた政治的な対立に関心が集まりやすくなっている」(外銀ディーラー)という。
トランプ氏が30日、米国が輸入する鉄鋼とアルミニウムに課す追加関税を50%に引き上げる計画を表明したことも、市場心理の悪化につながった。市場は「自動車など他の個別品目関税の引き上げ、世界的な景気悪化、米スタグフレーション懸念などによる米国売りが再燃しかねない状況」(みずほ証券チーフ為替ストラテジストの?本雅?氏)となっている。
主要通貨に対するドルの値動きを示すドル指数はこの日、1カ月ぶり安値圏となる5月下旬以来の水準へ低下した。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 143.34/143.36 1.1379/1.1381 163.10/163.16
午前9時現在 143.79/143.80 1.1352/1.1354 163.25/163.26
NY午後5時 144.04/144.08 1.1347/1.1349 163.43/163.55
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