- 2025/06/06 掲載
米貿易赤字、4月は616億ドルに急減 縮小幅は過去最大
ロイターがまとめた市場予想は700億ドルの赤字だった。
モノの貿易赤字は46.2%減の874億ドルと、2023年10月以来の低水準を記録。減少幅は過去最大となった。
4月の輸入は過去最大の16.3%減の3510億ドルとなった。モノの輸入は過去最大の19.9%減の2779億ドル。アイルランドからの医薬品を中心とした消費財の輸入が330億ドル減少したことが響いた。携帯電話端末を含む家庭用品の輸入は35億ドル減少。工業用資材および原材料の輸入も233億ドル減少した。
自動車・部品・エンジンの輸入は83億ドル減少。その大半を乗用車が占めた。
国別では、カナダからの輸入は21年5月以来の低水準となったほか、中国からの輸入も20年3月以来の低水準を記録した。一方、ベトナムと台湾からの輸入は過去最高水準となった。
輸出は3.0%増の2894億ドルと、こちらも過去最大を記録。モノの輸出は3.4%増の1905億ドルと、過去最大となった。
資本財は10億ドル増加。一方、自動車・部品・エンジンは33億ドル減少した。乗用車のほかトラック、バス、特殊車両が減少した。
サービスの輸出は、旅行サービスの伸びにより21億ドル増の989億ドルとなった。
香港、英国、スイスとの貿易黒字が過去最大を記録した一方、ベトナム、台湾、タイとの貿易赤字は過去最大となった。また、カナダとの貿易赤字は21年4月以来最小となった。
ブリーン・キャピタルのシニア経済アドバイザー、コンラッド・デクアドロス氏は「4月の貿易赤字の縮小は、持続する可能性は低いものの、国内総生産(GDP)成長率に大きくプラスに寄与する」と指摘。輸入減によるGDPのプラス効果が在庫減により相殺されなければ「第2四半期のGDP成長率は5%程度に大きく伸びる可能性があるが、これは第1・四半期のGDPの減少と同様に無意味だ」と述べた。
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