- 2025/06/06 掲載
消費支出、4月は前年比0.1%減 2カ月ぶりマイナス
Tetsushi Kajimoto
[東京 6日 ロイター] - 総務省が6日発表した4月の家計調査によると、2人以上の世帯の実質消費支出は前年比0.1%減だった。エコノミストの事前予想1.4%増に反して2カ月ぶりに減少した。昨年は上下水道の3月支払い分が一部4月にずれ込んだため、その反動で今年は光熱・水道代が前年に比べて減少した。
前月比は1.8%減と市場予想の0.8%減よりも大幅なマイナスとなった。
4月の支出減少品目は被服・履物類、光熱・水道、保険医療、エアコン・洗濯機といった家具・家事用品、諸雑費や仕送り金などその他の消費支出。増加品目はコメなど食料品、住居、交通・通信、教育、教養娯楽だった。
「3カ月移動平均を見ても、今年になって1月以降プラスで推移しており、すう勢として持ち直しの傾向が見られる」と同省の担当者は説明。「4月はそれでも全体としてマイナスだったことは事実なので今後の消費の動向を注視していく」とした。
農林中金総研の南武志・理事研究員は消費の見通しについて、「物価のすう勢次第」と話す。このところ原油価格が下落に転じ、過度な円安は修正。生鮮食品は一時の高騰が落ち着く一方、コメを中心に食品価格はなお高止まりを続けている。
南氏は「家計の節約志向は根強いものの、さすがに今後は春闘効果が効いてくる中、物価高騰も沈静化に向かい、実質賃金もプラスへ向かい始める可能性はあるのではないか」とみる。
*総務省の発表資料は以下のURLでご覧になれます。
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