- 2025/06/16 掲載
午後3時のドルは144円前半、中東情勢にらみ底堅い
[東京 16日 ロイター] -
午後3時のドル/円は、前週末ニューヨーク市場の終盤とほぼ変わらずの144円前半で取引されている。緊迫する中東情勢への警戒感は変わらず、リスク回避的にドルが底堅い動きとなった。
ドルは週初も買いが先行し、早朝の143円後半から、午前8時過ぎには144.74円まで上昇した。イスラエルとイランでは15日も双方への攻撃で市民が死傷、紛争拡大に懸念が高まっており、市場では「リスク回避でドルやスイスフランに買いが入りやすくなっている」(外銀アナリスト)との声が聞かれた。
円も同様の理由で底堅さは見せているが、スイスフランは「中東リスクの逃避先として円より選好されやすい」(同)といい、スイスフラン/円はじり高基調が継続。一時178円前半を付けて、昨年7月以来ほぼ1年ぶり高値を更新した。
市場では、リスク回避の円高がそれほど進んでいない一因として原油価格の急上昇があるとの指摘が出ていた。みずほ銀行チーフマーケット・エコノミストの唐鎌大輔氏の試算によると、原油価格が80ドル付近で推移すると日本の貿易収支は2兆円程度、赤字幅が拡大する可能性がある。鉱物性燃料の多くを輸入に頼る日本にとって「今回の事案が円安材料であることは論を待たない」(唐鎌氏)という。
原油先物は16日アジア市場でも続伸し、WTI先物は一時75ドル台と3%超上昇した。13日も7%超上昇していた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 144.06/144.07 1.1556/1.1558 166.50/166.51
午前9時現在 144.56/144.58 1.1536/1.1540 166.79/166.81
NY午後5時 144.09/144.10 1.1552/1.1553 166.42/166.52
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