• 2025/06/16 掲載

ユーロ高とインフレを楽観視、関税は経済を圧迫へ=ECB副総裁

ロイター

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Balazs Koranyi Francesco Canepa

[フランクフルト 16日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のデギンドス副総裁は、関税はユーロ圏の経済成長と物価に何年も重くのしかかるが、インフレが下がりすぎるリスクはほとんどなく、対ドルでのユーロ急騰も大きな懸念ではないとの見方を示した。

副総裁はロイターとのインタビューで、ECBはようやくインフレ目標達成の射程圏内に入ったと指摘。「私の考えでは下振れのリスクは非常に限定的だ。インフレのリスクは均衡しているというのがわれわれの評価だ」と述べた。

インフレ率が2026年第1・四半期に1.4%に下がった後、目標の2%に戻るとの予想について、労働市場が依然逼迫しており、労働組合が順当な賃上げを要求し続けるため賃金は3%の伸びを維持すると予想されることが主な理由とした。

政策緩和の停止を明確に主張しなかったものの、年内あと1回の利下げを予想している投資家はラガルド総裁のメッセージを正しく理解していると指摘。

「市場は、良い位置にいるという総裁の発言を完全に理解している」とした上で「われわれが中期的に持続可能な2%のインフレ目標に非常に近いと信じ、織り込んでいると思う」と述べた。

ユーロは過去3カ月で対ドルで11%上昇、12日には1.1632ドルと約4年ぶりの高値をつけた。

副総裁は、為替レートは不安定ではなく急激な上昇もしていないとし、「1.15ドルというユーロレートは大きな障害にはならないと考えている」と語った。

<ユーロがドルに挑戦するとの見方には懐疑的>

デギンドス氏はまた、ユーロが近いうちに世界の支配的通貨であるドルの地位に挑戦するという見方に冷や水を浴びせた。

ユーロ圏には真の挑戦者になるために必要な金融構造や防衛能力がなお欠けており、「短期的に準備通貨としてのドルの役割が挑戦を受けることはないだろう」と述べた。

米国の過剰な政府支出と不安定な政策により、債務の持続可能性とドルの地位について疑問が投げかけられているものの、米連邦準備理事会(FRB)の信頼性については疑問の余地はないと付け加えた。

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