- 2025/06/19 掲載
NY市場サマリー(18日)S&P500ほぼ横ばい、ドル上昇、利回り下げ幅縮小
FRBは18日までにに開いた連邦公開市場委員会(FOMC)でフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25─4.50%に据え置いた。最新の当局者による金利見通しでは、年内2回の利下げ予想(中央値)を維持したものの、トランプ政権の関税措置によるインフレ上昇見通しを踏まえ、今後の全体的な利下げペース鈍化の可能性を示唆した。
マネックスUSAのトレーディング・ディレクターであるフアン・ペレス氏は、FRBが経済から「混在するシグナルを受け取っており、そのため混在するシグナルを発している」と指摘。「引き続き憶測が飛び交っている状況だ。第2・四半期のデータは、実際に景気後退圧力にさらされていることを認識させる内容となり、FRBに政策の見直しを迫る鍵となるだろう」と述べた。
FOMCをこなした後、市場の注目は再びイラン・イスラエル情勢に向かい、安全資産の買いを誘った。
イランの最高指導者ハメネイ師は18日、トランプ米大統領がイランに降伏を求めたことに対し、米国のいかなる攻撃も「取り返しのつかない重大な結果」をもたらすと警告した。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 米金融・債券市場で、米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が関税措置の影響が波及するにつれて財(モノ)の価格が上昇するとの見方を示したことを受け、国債利回りの下げ幅が縮小した。国債利回りは当初、イスラエルとイランの軍事衝突に米国が参加することに対する懸念から低下していた。
FRBはこの日まで2日間の日程で開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。当局者は、年内に利下げが実施される公算が依然大きいとしながらも、トランプ政権の関税措置によるインフレ上昇見通しを踏まえ、今後の全体的な利下げペース鈍化の可能性を示唆した。
FRBがFOMCに合わせて公表した最新の金利・経済見通しでは、年末までに合計0.5%ポイントの利下げが実施されるとの中央値が示されたものの、年内の利下げはないと予想する当局者が増加。政策担当者19人のうち8人が年末までに合計0.50%ポイントの利下げが実施されると予想した一方、年内の利下げは不要との見方を示したのは7人と、前回3月の4人から増加した。
パウエル議長はFOMC後の記者会見で、FRBの金利予測は新たな経済指標に基づき変更される可能性があるため、過度に信頼してはならないと指摘。ただ、サンジャック・アルファ(ヒューストン)の最高投資責任者(CIO)、アンドリュー・ウェルズ氏は「FRBは利下げを検討することを急いでいないように見える」と述べた。
イスラエルとイランの軍事衝突が6日目に入り、米国がこの紛争に参加することに対する懸念から、ここ数日間は安全資産と見なされる米国債に資金が逃避する動きが出ていた。この日もこうした動きの中、米国債利回りは低下していた。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 米国株式市場は不安定な取引の中、S&P総合500種がほぼ横ばいで取引を終えた。米連邦準備理事会(FRB)は18日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で金利据え置きを決定。当局者は年内に利下げが実施される公算が依然大きいとしつつも、今後の全体的な利下げペース鈍化の可能性を示唆した。
パウエル議長は記者会見で、トランプ政権の関税措置の影響が波及するにつれて、夏にかけてモノのインフレが上昇するとの見通しを示した。
同議長の会見前、株価は小幅に上昇していた。米国債利回りは会見中に下げ幅を縮小した。
スパルタン・キャピタル・セキュリティーズのチーフ市場エコノミスト、ピーター・カーディロ氏は「市場は利回りの反転を材料視した可能性がある」とし、「(パウエル議長は)関税がインフレに与える影響を確信するまで金融政策を変更しない姿勢を明確にし、それを何度も強調した」と述べた。
投資家は中東情勢も注視しており、イスラエルとイランの衝突に米国がより直接的に軍事介入する可能性に懸念も出ている。イランの最高指導者ハメネイ師はトランプ米大統領が17日に要求した無条件降伏を拒否する姿勢を示した。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦準備理事会(FRB)の金融政策決定を控えて神経質な商いとなる中を、やや買いが先行し3営業日ぶりに反発した。
FRBがこの日まで開いた連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を控えて様子見気分が強く、積極的な商いが手控えられた。市場では政策金利の据え置きが織り込まれていたものの、今後の金融政策を占う上でパウエルFRB議長の記者会見が注目され、発言待ちとなった。
イスラエルとイランが断続的に交戦し、緊迫した情勢が続く中東情勢も引き続き市場の関心を集めた。イランの最高指導者ハメネイ師は18日、トランプ米大統領による無条件降伏の要求を拒否。トランプ氏はこれに先立つ17日、ホワイトハウスで国家安全保障会議(NSC)の会合を開き、イランへの軍事介入について本格的検討に着手していた。空爆の可能性をちらつかせる米国に対し、イランは中東地域の米軍基地にミサイルで反撃する構えも示しており、紛争拡大の懸念が強まっている。
清算値の算出後、FRBは市場の予想通り政策金利の据え置きを決定し、注目された年内の利下げ想定回数も、2回との前回見通しを維持。直後の時間外取引では、影響は限定的だった。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、中東情勢緊迫化を背景とした買いに続伸した。
トランプ米大統領は17日、ホワイトハウスで国家安全保障会議(NSC)の会合を開き、イスラエルと交戦するイランへの軍事介入について本格的検討に着手。イランの最高指導者ハメネイ師は「戦争に断固立ち向かい、決して屈しない」と主張。米国が軍事介入 に踏み切れば、情勢が一段と悪化するとの警戒感が強地合いを支えた。 また、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間石油在庫統計で、原油在庫が前週比1150万バレル減と、市場予想(ロイター拡大版調査)の180万バレル減を大 幅に上回る取り崩し幅となった。需給の引き締まり観測も相場の追い風となった。
一方、米メディアによると、トランプ米大統領は18日、記者団に対し、イランから接触があり、ホワイトハウス訪問を示唆する意向が伝えられたと発言した。イランが交渉に前向きと受け止められ、売り圧力が強まる場面があった。原油は前日に清算値ベースで5カ月ぶりの高水準を付けていたこともあり、反動から利益確定の売りも出やすく、やや不安定な値動きとなった。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 145.10/145.
13
始値 144.82
高値 145.22
安値 144.35
ユーロ/ドル NY終値 1.1479/1.14
83
始値 1.1493
高値 1.1530
安値 1.1462
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 97*25.5 4.8907
0 %
前営業日終値 97*25.0 4.8920
0 %
10年債(指標銘柄) 17時05分 98*28.0 4.3909
0 %
前営業日終値 98*28.0 4.3910
0 %
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*02. 3.9855
00 %
前営業日終値 100*01. 3.9870
75 %
2年債(指標銘柄) 17時05分 99*28.1 3.9393
3 %
前営業日終値 99*27.5 3.9500
0 %
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 42171.66 -44.14 -0.10
前営業日終値 42215.80
ナスダック総合 19546.27 +25.18 +0.13
前営業日終値 19521.09
S&P総合500種 5980.87 -1.85 -0.03
前営業日終値 5982.72
COMEX金 8月限 3408.1 +1.2
前営業日終値 3406.9
COMEX銀 7月限 3691.3 ‐23.8
前営業日終値 3715.1
北海ブレント 8月限 76.70 +0.25
前営業日終値 76.45
米WTI先物 7月限 75.14 +0.30
前営業日終値 74.84
CRB商品指数 314.4001 +0.3860
前営業日終値 314.0141
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR