- 2025/06/20 掲載
米関税、日本経済を下押し=利上げ「様子見モード」―日銀5月会合
日銀は20日、4月30日と5月1日に開いた金融政策決定会合の議事要旨を公表した。政策委員はトランプ米政権の高関税政策が「わが国の経済を下押しする方向に作用する」との見方を共有。金融政策に関しては「関税政策の展開がある程度落ち着くまで、取りあえずは様子見モードを続けざるを得ない」と、追加利上げは当面見送るべきだとの意見が出た。
委員の1人は「企業における行き過ぎたコストカット、賃上げ・投資の抑制に陥る可能性も考えられる」と指摘。貿易の縮小などを通じ、国内経済に悪影響が及ぶ恐れを指摘する声が相次いだ。
日銀は同会合で、成長率や物価上昇率の見通しを下方修正。2%の物価目標の実現時期を1年程度後ずれさせた。多くの委員は先行きについて「各国の通商政策の今後の展開を巡る不確実性が極めて高いことを踏まえ、予断を持たず判断していくことが重要」との見解を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕日銀本店=東京都中央区(AFP時事)
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