- 2025/06/24 掲載
成長へM&A積極検討=海外投資「大きな選択肢」―東京海上HD社長
損害保険大手、東京海上ホールディングス(HD)の小池昌洋社長は23日までにインタビューに応じた。小池氏は2029年度末までにゼロにする方針を掲げる政策保有株式について、「売却で得た資金はさらなる成長への投資に使う」と強調。国内外でM&A(合併・買収)を積極的に検討する考えを示した。
小池氏は23日の株主総会を経て社長に就任した。政策保有株の売却益の活用について、海外保険事業への投資が「一つの大きな選択肢になる」と説明した。その上で、自然災害の激甚化などによって国内保険事業を取り巻く環境が厳しさを増す中、防災・減災やヘルスケア、脱炭素、モビリティー(移動手段)といった領域でもM&Aを検討していると明らかにした。
試金石となるのが、今年5月に買収手続きが完了した建設コンサルティングのID&Eホールディングス(東京)。災害発生後の補償に加え、発生前の防災やリスク分析といったサービスの提供に力を入れる方針で、「国内保険とのコラボレーションに向けたアイデアが活発に出ている」と語った。
損保業界では近年、自動車保険金の不正請求などの不祥事が相次いだ。小池氏は社員のコンプライアンス(法令順守)意識の向上、企業風土の改善など信頼回復の取り組みをグループ全体で加速させる方針を示した。
【時事通信社】 〔写真説明〕インタビューに答える東京海上ホールディングス(HD)の小池昌洋社長=10日、東京都千代田区
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