• 2025/08/08 掲載

アングル:米FRB、大統領の影響力強化も 理事指名ミラン氏の改革案

ロイター

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Howard Schneider

[ワシントン 7日 ロイター] - トランプ米大統領は7日、ミラン大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を空席となる連邦準備理事会(FRB)理事に指名すると発表した。ミラン氏はかつて、FRBの「一連の病」を批判しており、FRBへの政治的な影響力の強化など、抜本的な見直しにつながる可能性がある。

ミラン氏は昨年、マンハッタン研究所のために共著した報告書の中で、FRBが抱えていると自身が考える問題点を列挙。金融政策に関する「集団思考」、規制の行き過ぎ、説明責任の喪失、インフレとの闘いという中央銀行の中核的使命の軽視などを挙げ「治療法」を提案した。

ミラン氏は、FRBの独立性を政治的支配から取り戻すためには、その独立性を終わらせる必要があると主張。FRB理事の任期は現在は14年間で、いったん就任すると罷免から保護されているが、任期を8年間に短縮し、大統領が任意で罷免できるようにすることを提案した。

ミラン氏は「理事の任期を短縮し、米大統領の意向に従うことを明確にするとともに、行政府とFRBの間の『回転ドア』(政府とFRBの役職との間を行き来すること)を禁止することを提案する」とした。

FRBを改革するというミラン氏の提案が上院での承認にどう影響するか不明だ。承認プロセスを監督する共和党議員の中には、FRBの運営を大統領の影響力から守る現行のシステムに賛成する向きもある。

しかし、改革が実施されれば、FRBは劇的に変わることになる。

改革案では、FRBの予算は議会予算法の下に置かれることになる。金融政策以外の機能の一部が複数部署に分散される可能性もある。

また、地区連銀総裁のうちFOMCで投票権を持つのは現在は5人だが、12人全員に投票権を与えることを提案。大統領の影響力を均衡させるためというが、地区連銀自身も改革の対象となり、理事会は州知事の権限下に置かれることになる。そうなれば、国内の政治情勢によって、共和党寄りの地区連銀、民主党寄りの地区連銀が生まれかねないが、ミラン氏は迷走するFRBの説明責任を強化すると主張している。

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