- 2025/09/09 掲載
米ナスダック、トークン化による株式取引案をSECに提出
[ニューヨーク 8日 ロイター] - 米取引所運営大手ナスダックは米規制当局と連携し、トークン化された証券を通じて株式を取引できるようにする仕組みの導入に向けて準備を進めている。トランプ米政権が暗号資産(仮想通貨)への規制緩和を進めるのを追い風に、米金融業界がトークン化に沸いている中での最新の動きとなる。
ナスダックの計画が承認された場合、米主要株式市場でトークン化された証券の取引が認められるのは初めてとなる。またナスダックは国内株式市場にブロックチェーン上の決済を採用することを目指しており、これは取引所としては最も野心的な取り組みとなる。
ナスダックは8日、主要市場で上場株式および上場投資商品の取引を「従来型デジタル形式またはトークン化形式のいずれかで」可能とする規則改正案を米証券取引委員会(SEC)に提出した。その中で規則改正を実施すれば、「全米市場システムの利点と保護を継続的に提供しながら」トークン化を活用できると主張した。
SECはこの数日前、全米の証券取引所、および代替取引システム向けに、暗号資産の取引を認める規則改正の可能性を含めた新たな規則策定の方向性を公表していた。
トークン化された資産に対する投資家の需要は世界で高まっている。暗号資産業界の支持者は、トークン化によって金融システムの流動性が向上すると主張している。
米暗号資産交換所最大手コインベースも以前、顧客への「トークン化された株式」の提供を認めるようSECに求めていた。米バンク・オブ・アメリカやシティグループを含めた銀行大手数行は、法定通貨などに連動して価値を安定させる暗号資産「ステーブルコイン」を含めてトークン化された資産の立ち上げを検討する可能性があると表明している。
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