- 2025/11/28 掲載
欧州委、ブラックロックとMSCのスペイン港湾権益買収を調査へ=関係筋
[ブリュッセル 27日 ロイター] - 米資産運用大手ブラックロックとスイス海運大手MSCの連合は、香港の大手複合企業、長江和記実業(CKハチソン・ホールディングス)が世界各地で保有する港湾権益の大半を買収する計画がハードルに直面している。欧州連合(EU)欧州委員会の反トラスト(独占禁止)規制当局がスペインの港湾権益に関して調査するとみられるため。関係者が27日語った。
欧州委は本格的な調査に踏み切る公算が大きくなっており、規制当局が買収承認と引き換えに譲歩を求める可能性もある。
計画によると、MSC傘下のコンテナターミナル運営会社「ターミナル・インベストメント・リミテッド・ホールディング(TiL)」とブラックロックは、CKハチソンが保有するバルセロナ港のターミナルの権益を共同で取得する。TiLは既にバレンシア港のターミナルを運営している。
関係者は、欧州委が12月10日に完了する予備審査の後に本格調査に乗り出す見込みだと話した。本格調査は4カ月以上の期間を要するのが一般的。企業側が競争上の懸念に対応するために事業売却などの譲歩を申し入れ、承認を得る場合もある。
CKハチソンはベルギーやポーランド、オランダを含めた欧州各地で港湾権益を保有しているが、スペイン以外の港湾権益が今後調査対象となるかは現時点で不明。
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