- 2025/11/28 掲載
国債市場のヘッジファンドのレバレッジ抑制を=BIS総支配人
[ロンドン 27日 ロイター] - 国際決済銀行(BIS)のエルナンデス・デコス総支配人は28日、ロンドンで講演し、公的債務水準が急速に増加している状況を踏まえて、国債市場で高レバレッジの取引ができるヘッジファンドの能力を抑制することが政策当局にとって「重要な政策課題」だと述べた。
デコス氏は高水準の債務とヘッジファンドなどのノンバンク金融機関が債券市場で果たす役割の拡大が組み合わさって、金融安定に対する新たなリスクをもたらしていると指摘した。
債券と債券先物契約の間のわずかな価格差から利益を得ようとする「キャッシュ・フューチャーズ・ベーシス取引」のようなレバレッジを効かせた「相対価値」取引に懸念があるという。こうした戦略は米国や他の主要国で急増しており、米国債市場で2021年に先物取引の証拠金請求を巡って混乱が生じたため、規制当局の監視対象となっている。
先進国の国内総生産(GDP)に対する債務の比率は財政再建が実施されなければ、社会の高齢化や防衛費の増加によって50年までに170%に達すると予測されている。
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