- 2025/11/29 掲載
元Googleの開発者ら率いる中国企業が独自TPU「Chana」を発表、NVIDIA A100の1.5倍の性能主張
NVIDIA A100 と比べ演算性能で最大1.5倍、単位あたりの計算コストを約42% まで圧縮と主張
ビジネス+IT
新たに認定された同社の汎用TPU「Chana」は、2025年11月時点で公表された性能値として、NVIDIA A100 と比べ「演算性能で最大1.5倍」「同等ワークロードで消費電力を削減」「単位あたりの計算コストを A100 の約 42% まで圧縮」といった優位性を主張している。
Chana は 12nm プロセスで製造されているとの情報もあり(A100 は 7nm プロセスを採用)、より旧世代の製造プロセスを使いつつ、設計の最適化によって性能・効率性を高めたとされる。
このチップは単体のアクセラレータとしてだけでなく、1024 個の Chana を接続した大規模クラスター「Taize」としての展開も想定されており、兆(trillion)パラメータ級の大規模言語モデル(LLM)の学習が可能とされる。
背景には、米国による半導体輸出規制や技術ライセンス制限などがあり、中国では GPU ? 特にハイエンドな米国製GPU ? への正規アクセスが困難な環境が続いている。こうした状況下で、Chana のような「国産かつ高性能なAIチップ」は、中国国内のAI開発およびデータセンター運用にとって重要な選択肢となる可能性がある。
ただし、Chana の主張性能が実運用環境で安定的に達成されるか、また GPU に広く浸透しているエコシステム(たとえばソフトウェア、フレームワーク、最適化ツールなど)との互換性をどのように確保するかについては、現時点で明確な情報は公表されていない。
中国国内においては、Zhonghao Xinying のほかにも複数の半導体スタートアップや既存企業が AI 向けチップの国産化に取り組んでおり、Chana の登場はその流れの一環とみられている。
一方で、Chana のスペック比較対象として A100 を用いている点は注意が必要。A100 は 2020年に登場した製品であり、現時点での最先端 GPU とは世代が異なる。つまり「A100 を上回る=最新GPUを上回る」という意味ではない。Zhonghao Xinying もこの点については明示しており、あくまで「A100 レベル+α」の選択肢として、特に中国国内の調達制限下での代替を狙うものと理解されている。
このように、Chana の開発・公表は、中国が半導体の国産化、AIインフラの内製化を進めるうえでの象徴的な一歩である。今後、実運用での実績、ソフトウェア対応、量産体制などがどのように整備されるかが注視される。
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