- 2025/12/08 掲載
SBI新生銀のIPO、公開価格は1450円 時価総額今年最大に
[東京 8日 ロイター] - SBIホールディングス傘下のSBI新生銀行は8日、新規株式公開(IPO)に伴う公募・売出価格を、1株当たり1450円に決定したと、関東財務局への届出書で明らかにした。
IPOの想定時価総額は約1兆2980億円で、今年最大となる見通し。SBI新生銀は株式の売り出しとともに新株式も発行する。手取り額の1230億円は運転資金として活用し、中期経営計画で掲げる法人営業や住宅ローンなど4分野の拡大に充て、自己資本を強化しつつ、事業規模と収益性の向上を目指す。12月17日に上場する計画。
IPOに際して、農林中央金庫は事業シナジーの創出を目的に、投融資や食農分野などで包括的な連携を検討していくとして約50億円の出資を決めた。米ファンドのKKRも資金を投じるほか、英文目論見書によると政府系ファンドのカタール投資庁、M&Gインベストメント・マネジメント、ブラックロックの運用子会社が管理するファンドも株式の購入を約束している。
SBIホールディングスと子会社のSBI地銀ホールディングスの合計保有比率は74.26%となる見通し。上場時点ではプライム市場の上場維持基準のうち流通株比率(35%)を満たさないが、2031年3月末までをめどに段階的な引き上げを図る。
SBI新生銀行は、旧日本長期信用銀行を前身とし、外資系ファンドの買収を経て2004年に再上場、21年にSBI傘下入り、23年に上場廃止となった。今年7月に公的資金を完済した。25年4─9月期の連結純利益は前年同期比56%増の693億円と01年度以来の高水準で、住宅ローンや融資手数料、ベンチャー投資回収が寄与し、株主資本は1兆円を超えた。
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