• 2026/02/07 掲載

Google DeepMind、100万文字のDNAを一度に解析するAI「AlphaGenome」を発表

最大100万塩基に及ぶ長大なDNA配列を解析、大規模ゲノムプロセスの統合予測を可能に

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米Google傘下のAI研究企業Google DeepMindは、最大100万塩基(約100万文字)に及ぶ長大なDNA配列を一度に解析し、遺伝子発現やスプライシング(RNAの切断・再結合)、クロマチンアクセシビリティなど、11種類の主要なゲノムに関わる生物学的プロセスを同時に予測できる人工知能(AI)モデル「AlphaGenome」を開発した。研究成果は科学誌 Nature に2026年1月28日付で掲載され、研究コミュニティ向けにソースコードや学習済みモデルの重みが公開された。
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(画像:ビジネス+IT)
AlphaGenomeは、DNA配列中の単一塩基の変異が多様な分子プロセスに与える影響を高解像度で予測できる点が最大の特徴だ。従来のゲノム解析AIモデルは数万?数十万塩基程度を対象としていたが、AlphaGenomeは約100万塩基という長大なコンテキストを一度に処理できる能力を備え、遠く離れたエンハンサーやプロモーターといった配列領域間の長距離相互作用を捉える点で優位性を持つ。これにより、非コード領域と呼ばれゲノム全体の約98%を占める部分における変異の機能的な影響も包括的に評価できる。

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GoogleDeepMind AlphaGenome「ゲノムの暗黒物質」を解析するAI(図版:ビジネス+IT)

Nature掲載論文や関連報道によると、AlphaGenomeは遺伝子発現量やスプライシング予測といった主要な評価項目において既存の最先端モデルと同等かそれ以上の性能を示している。特に遠距離制御要素の解析や、複数の分子過程をまたぐ予測において強みを発揮し、従来モデルでは困難だったDNA配列の多面的な理解を推進する。ヒトやマウスのゲノムデータを用いた評価では、26の変異効果予測タスク中25項目で既存モデルと同等以上の性能を確認したという。

Google DeepMindは、AlphaGenomeのソースコードと学習済みモデルを研究用途に公開し、世界中の研究者が再現実験や独自のデータを用いた解析を行えるようにした。これにより希少疾患やがんの原因となる遺伝的変異の理解、さらには遺伝子調節機構の解明にむけた基盤的な研究が加速する可能性があると期待されている。

AlphaGenomeは、DNAの1次元配列情報から高解像度の分子プロセス予測を実行する能力を持ち、将来的には遺伝子検査の精度向上や創薬研究の加速といった応用展開が見込まれている。ただし現在は非商用の研究用途に限定されており、個人ゲノム予測や臨床診断向けの直接的な利用は想定されていないとの指摘もある。

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