• 2025/12/16 掲載

三菱UFJFG社長に半沢氏が昇格、銀行頭取は大沢氏 証券は関氏

ロイター

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Miho Uranaka

[東京 16日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は16日、傘下の三菱UFJ銀行の半沢淳一頭取(60)が社長に昇格する人事を発表した。三菱UFJ銀頭取には同行専務執行役員の大沢正和氏(57)、三菱UFJモルガン・スタンレー証券社長には同行副頭取の関浩之氏(57)がそれぞれ就任する。

就任は2026年春を予定。MUFGの亀沢宏規社長は会長に就き、三毛兼承会長は同行の特別顧問となる。三菱UFJ銀の堀直樹会長も特別顧問に就き、後任には宮下裕専務執行役員を充てる。

会見した亀沢社長は「経営環境は厳しい状況で変化も激しく、変化のスピードも速い。組織の力を最大にするということで若返りを行い、次のステージに向かう」と述べた。

半沢氏は長年にわたり経営企画部門でグループ戦略の立案や経営基盤の強化を担ってきた。マイナス金利の長期化で資金利益が圧迫される中、手数料収益の拡大などで前中計の達成に貢献した。金利のある世界の到来で金融機関の収益構造が転換期を迎え、リテール分野では個人向けデジタル金融サービス「エムット」を打ち出し顧客の拡大を進めている。

会見に臨んだ半沢氏は「変革の実績を引き継ぎ、さらなる高みを目指していくのが役割」とした。リテールに加えて、「グローバルに競争していく中、アジアや米国の成長をしっかりと取り込む」と語り、生成AI(人工知能)の積極活用にも意欲を示した。

大沢氏は、アジア事業の収益基盤を確立する上で転機となった2013年のタイ・アユタヤ銀行買収を主導した。デジタル領域にも精通しており、現在はコーポレートバンキング部門長として大企業向け営業を統括している。

関氏は証券での業務経験もあり、現在は、約30兆円の円債ポートフォリオを保有する市場部門で部門長を務め、米モルガン・スタンレーとのアライアンスにも携わってきた。

●半沢淳一氏(はんざわ・じゅんいち) 1988年東大経卒、三菱銀行(現三菱UFJ銀行)入行。2018年常務執行役員、21年4月から頭取。

●大沢正和氏(おおさわ・まさかず) 1991年東大法卒、三菱銀行入行。20年常務執行役員、25年4月から専務執行役員。

●関浩之氏(せき・ひろゆき) 1990年慶大商卒、三菱銀行入行。21年常務執行役員、25年4月から副頭取。

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