- 2025/12/17 掲載
次期代表、発信力の回復課題=経済同友会、トップ不在3カ月
来年1月1日に経済同友会の次期代表幹事に就く山口明夫・日本アイ・ビー・エム社長は、経営者が個人の資格で参加し、先進的な提言を行うのが持ち味とされる同友会の発信力回復という課題を背負う。前任の新浪剛史氏は歯に衣(きぬ)着せぬ発言で強い存在感を放ったが、サプリメント入手を巡る問題で9月末に辞任。約3カ月に及ぶトップ不在の影響は大きい。
16日に山口氏と記者会見した岩井睦雄代表幹事代行は「山口氏はグローバルな経営の視点を持ち、技術にも明るいことが政策提言に生かされると期待している」と述べた。11月に設置した選考委員会では次期代表幹事の資質として「倫理観」などを重視したという。山口氏の人柄について、周囲は「誠実で、実直」と口をそろえて評価する。
しかし、経済財政諮問会議や新しい資本主義実現会議といった政府会議のメンバーも務めた新浪氏の辞任後、10月に発足した高市政権の下では、諮問会議や新設の日本成長戦略会議に同友会を代表する立場での参加はない。政府関係者によると、成長戦略会議などのメンバーに山口氏が加わるかは現時点で不明だ。
山口氏は会見で、日本の現状について「人口減など社会課題が多い」と指摘する一方、「技術革新など明るい兆しも出ている。国内で生産し、経済成長していくことが重要だ」と強調した。その上で「正しいと思うことを情熱を持ってチームとして発信していきたい」と力を込めた。
【時事通信社】 〔写真説明〕取材に応じる経済同友会次期代表幹事の山口明夫氏(左)。右は岩井睦雄代表幹事代行=16日、東京都千代田区
最新ニュースのおすすめコンテンツ
PR
PR
PR