- 2025/12/17 掲載
シャドーバンキング、世界金融資産の51% 従来型の倍のペースで成長=FSB
[ロンドン 16日 ロイター] - 20カ国・地域(G20)諸国の金融規制を調整する金融安定理事会(FSB)が16日発表した年次報告書によると、いわゆる「シャドーバンキング」とされる銀行以外の金融セクターが世界の資産に占める割合は2024年に51%、金額で256兆8000億ドルと従来型の銀行業界の2倍のペースで成長した。シャドーバンキングの世界資産に占める割合は過去2番目の高水準で、新型コロナウィルス大流行(パンデミック)発生前の水準に近くなった。
「シャドーバンキング」セクターに含まれる銀行以外の金融仲介機関はマネーマーケットファンド、ヘッジファンド、プライベートクレジット提供者、年金基金、保険会社などが含まれる。このセクターの急速な拡大は透明性の欠如やそこで発生する問題が広範な金融市場を危険にさらすリスクを懸念する規制当局にとって優先課題となっている。
「シャドーバンキング」セクターの成長率は前年比9.4%で、銀行業界の4.7%を上回った。資産価格の上昇と低金利による「旺盛なリスク志向」が後押ししたという。
活動が「銀行に類似する金融安定リスク」をもたらす可能性があるノンバンクを狭義に定義した場合、金融資産は12.7%増の76兆3000億ドルに達し、新興市場ではさらに速い成長が見られたとした。
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