• 2025/12/20 掲載

FRB、追加利下げ「緊急性なし」 これまでの緩和で十分=NY連銀総裁

ロイター

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Michael S. Derby

[19日 ロイター] - 米ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は19日、連邦準備理事会(FRB)が先週に決定した利下げに続く追加利下げを行う差し迫った必要性はないとの見解を示した。

ウィリアムズ氏はCNBCのインタビューに対し、追加利下げを実施する「緊急性は感じていない」とし、「FRBがこれまでに実施した利下げにより、インフレを抑制しながら冷え込みつつある労働市場を支える上で極めて良好な状況が整った」と述べた。

政府閉鎖の解消を受けてインフレと雇用に関する主要データが公表されたが、状況は一変していないと述べ、新たな数字の解釈を複雑にする技術的な問題が現時点でいくつかあるとも指摘した。

11月の消費者物価指数(CPI)は、前年比2.7%で、市場予想を下回った。

これについてウィリアムズ氏は「これまで見てきたデフレーションの継続を示している」と評価。しかし、データ収集の不完全さに起因する特殊要因と技術的問題により、「一部のカテゴリーでデータが歪められており、それがCPIをおそらく0.1%ポイント程度押し下げた」とした。

ウィリアムズ氏はまた、雇用データの問題点も指摘した。「特に民間部門の雇用は着実に増加している」としながらも、「10月にデータを収集できなかったため、11月の失業率はおそらく0.1%ポイントほど上昇しただろう」と述べた。

FRBは9─10日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%ポイントの利下げを決定。利下げは9月と10月に続き3会合連続だったが、FRBは労働市場と物価情勢を見極めるため利下げを一時停止する可能性を示唆した。

市場では、米連邦準備理事会(FRB)が1月のFOMCで追加利下げを実施できるかどうかが注視されている。当局者はまだこの点について明確な指針を示していない。

ウィリアムズ氏はこの日の発言で、追加利下げに納得するには更なるデータが必要であり、1月の追加利下げは難しい決断となる可能性があるとの見解を改めて提示。「金融政策のスタンスに関しては、依然として若干引き締め的な姿勢をとっている。最終的に中立状態に戻るまでには、まだいくらか余裕がある。インフレ率が2%まで低下すれば、それに見合った金利が必要になるため、最終的には金利は低下すると考えている」とも述べた。

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